2020/08/28

COVID-19 日本の感染者数プロファイルの解析 [8月28日]

COVID-19 日本の感染者数プロファイルの解析

[8月28日]

Profile analyses of COVID-19 affected numbers in Japan [August 28th, 2020]



日本国内でのCOVID-19の感染者数(朝日新聞発表,8月28日現在)の累計値を,ロジスティック関数への最適化によって解析しました。
 
7月30日に掲載した前回の解析の結果からは,第2波の基本再生産数に対応する値が0.07だけ大きくなり,およそ1.65となりました。また,変曲点(日別の感染者数のピーク)が8月6日に確定しました。感染者数のプロファイルには変更はほとんどありません。
 
日別の感染者数は棒グラフの"日別obs"で,大きく変動していますが,綠の実線の"日別calc"はこれらをよく追随しています。"τ×平均2"は"τ×増加率"に沿って減少しています。しかし,ここ数日はやや大きくなる傾向にあります。これは,8月に入ってから各地で発生しているクラスターの影響を受けているためでしょう。これらクラスターが無かったならば,変曲点は8月4日頃であったと考えられます。

プロファイルの初期の頃の"τ×増加率"に1を加えた数が基本再生産数に対応し,第2波の1.65は東京都よりは大きめです。第2波は東京都よりはすこし急峻に感染が拡大・収束しています。

 
プロファイルから求まる第1波全体の感染者数は17,100名,
第2波全体の感染者数は55,800名となっています。本日までの第2波の累計感染者数は49,000名と計算され,今後はさらに約7,000名が見込まれます。すなわち,第2波全体の7/8が既に累計されており,今後,これまでの経過をとるならば(大きなクラスターの頻発や新たな第3波のようなプロファイルの発生が無ければ),緩やかな減少をたどるはずです。
 
計算モデルとグラフの見方は,"COVID-19 感染者数プロファイルの計算モデルと見方"をご覧下さい。
   
8月28日までの日本国内の感染者数の累計データに基づいています [図をクリックすると拡大できます]
"τ×平均2"が,"τ×増加率"よりも小さい(下方の)時は収束の傾向(実効再生産数が減少),大きい(上方の)時はいっそう拡大の傾向(実効再生産数が増大)を意味しています。なお,"τ×増加率"自体も日々のデータに応じた最適化により,更新されていることにご注意ください。

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