2020/08/17

COVID-19 神奈川県の感染者数プロファイルの解析 [8月17日]

COVID-19 神奈川県の感染者数プロファイルの解析

[8月17日]

Profile analyses of COVID-19 affected numbers in Kanagawa Pref. [August 17th, 2020]


神奈川県のCOVID-19新型コロナウィルス感染症の感染者数のプロファイルを解析しました。使用した感染者数データは,5月23日"COVID-19 神奈川県の感染者数の推移と予測"と同じく,神奈川県が公表の感染者数の累計です。データは6月7日以降の感染者数で,この日付の累計感染者数を0としています。

解析については本ブログの"COVID-19 感染者数プロファイルの計算モデルと見方"のページをご覧ください。CompartmentモデルのSIRDモデルへの対応付けについては"COVID-19 感染者数プロファイルの概形"をご覧ください。

感染者数の累計値は,"累計obs'"が1となるように最新の値(最大値)で除し,同様に計算値も除して"累計calc'"としてグラフに示しています。日別の感染者数は棒グラフの"日別obs"で,大きく変動していますが,綠の実線の"日別calc"は計算値です。
 
"τ×増加率"は実効再生産数の目安となる値で,最初の頃の値から今回のプロファイルの基本再生産数はおよそ1.5と見積もられ,東京都の値とほぼ同じ値です。

日別の感染者数のピークとなる変曲点として,これまでのデータからは8月16日と見積もられました。しかし,変曲点の近傍に現時点があり,この値はまだまだ確定的ではありません。

"τ×平均"と"τ×増加率"が互いに沿いながら一様に下降していれば,感染の傾向もほぼ一様であることを意味します。しかし,神奈川県の場合は"τ×平均"が大きく上下しています。下方への減少は,連休などによる発表数の減少を、上方への突出は連休後の増加,またはクラスターの発生を示唆しています。

8月に入ってからクラスターの発生がたびたび報道され(神奈川新聞を参照しました),これらクラスターがプロファイルに影響を与えています。8月12日までのデータでは,8月7日と変曲点が計算されました。その後のクラスター発生を考慮し,昨日までのデータからクラスター感染者数の分を除外して計算した結果,青い実線の"日別Xcalc"が得られました。このプロファイルの変曲点は8月11日です。このプロファイルの変曲点から現時点のプロファイルの感染者数には約450名もの増加があります。この増加数はクラスター分をかなり上まっています。プロファイルが左右対称になることから,最終的な感染者数の増大は約900名にもなります。
 
神奈川県のCOVID-19感染者数のプロファイル解析(8月17日) [図をクリックすると拡大します]
Data source: 神奈川県公表"新型コロナウイルス感染症対策 陽性患者数及び陽性患者の属性データ"
http://www.pref.kanagawa.jp/docs/t3u/dst/s0060925.html

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