2020/08/21

COVID-19 千葉県の感染者数プロファイルの解析 [8月21日]

COVID-19 千葉県の感染者数プロファイルの解析

[8月21日]

Profile analyses of COVID-19 affected numbers in Chiba Pref. [August 21th, 2020]


千葉県のCOVID-19新型コロナウィルス感染症の感染者数のプロファイルを解析しました。使用した感染者数データは,千葉県発表の診断確定日ごとの感染者数の累計で,最初の感染が報告された1月30日以降の値です。

解析については本ブログの"COVID-19 感染者数プロファイルの計算モデルと見方"のページをご覧ください。CompartmentモデルのSIRDモデルへの対応付けについては"COVID-19 感染者数プロファイルの概形"をご覧ください。

確定日のデータを用いている東京都の場合に準じて,移動平均の算出,公表の最新日の感染者数の取り扱いも同様に行いました。

感染者数の累計値は,"累計obs'"が1となるように最新の値(最大値)で除し,同様に計算値も除して"累計calc'"としてグラフに示しています。日別の感染者数は棒グラフの"日別obs"で,大きく変動しています。綠の実線の"日別calc"はその計算値です。水色の実線の"日別ave"は日別感染者数の7日間の移動平均です。
 
"τ×増加率"は実効再生産数の目安となる値で,最初の頃の値から,第1波は2.0,今回の第2波は1.6と基本再生産数は見積もられ,双方とも東京都の値とさらに埼玉県の値とほぼ同じ値です。

日別の感染者数のピークとなる変曲点として,これまでのデータからは8月6日と見積もられました。しかし,"日別ave"を見ると8月3日にピークがあり,さらにここ数日にもピークの兆候があります。

"τ×平均"と"τ×増加率"が互いに沿いながら一様に下降していれば,感染の傾向もほぼ一様であることを意味します。下方への減少は,連休などによる発表数の減少を,上方への突出は連休後の増加,またはクラスターの発生を示唆しています。
  
千葉県では8月に入ってから「昼カラ」などのクラスターが報道され,最近も八千代市の病院と2保育施設などのクラスターも報道されております。これらは"τ×平均2"にも大きな値として顕れております。クラスターの影響を除けば,"日別ave"にも見られるように8月3日よりも数日前にピークがあったと考えられ,基本再生産数の同一性からも,東京都,埼玉県と千葉県は同一の感染プロファイルであると見た方が良いでしょう。
 
千葉県が8月21日発表感染者数のプロファイル解析(データは8月20日まで) [図をクリックすると拡大します]
Data source: 千葉県公表"患者の発生について|新型コロナウイルス感染症"の”感染者数の詳細データ"
https://www.pref.chiba.lg.jp/shippei/press/2019/ncov-index.html

0 件のコメント:

コメントを投稿