2021/01/18

COVID-19 茨城県の感染者数プロファイルの解析 [1月14日; 21日更新]

COVID-19 茨城県の感染者数プロファイルの解析 [2021年1月14日; 18日; 21日更新]

Profile analyses of COVID-19 affected numbers in Ibaraki Pref. [Jan. 14th, 2021; Updated Jan. 18th then 21th]

茨城県の新型コロナウイルス感染症の感染者数のプロファイルをロジスティック関数への最適化により解析しました。使用したデータは,茨城県が公表している「新型コロナウイルス感染症陽性者一覧」で,本日2021年1月14日までの最新の累計感染者数です。減少していた第3波の感染者数は,12月半ばから再び増え始め,このプロファイルCはかつてない規模で大きく増え続けています。

茨城県については,前回のブログ"COVID-19 茨城県の感染者数プロファイルの解析 [11月27日]"にて採り上げた際に,増加に転ずる兆候があったことから,12月28日,1月1日,1月8日と更新しながら経過をブログに追加してきました。これら追加更新では,これまでの第3波のプロファイルAとBに加えて,プロファイルCを加えて解析を行い,関東4都県で顕著な12月以降の増加傾向と対応する兆候と見て,感染の経過を考察してきました。

1月8日には127名もの感染者数が報道されました。12月中旬までは,大きな感染者数はクラスターに由来する突出した単発の数で,多くは県南部で発生したものでした。それ以降の感染は県内ほぼ全域に広がった,"市中感染"の傾向を示してきたようです。年末と年初には感染者数の減少がありましたが,1月5日からはこれまでにはない数の感染者数の増大となりました。1月5-12日の感染者数は年末年初の減少分を相殺する数を多く含んでおりましたが,これらを考慮しても増加の傾向がほぼ一定の増加率の拡大傾向を示しました。第3波としては3つのプロファイルを採るものとする,前回と同じ方法で感染者数のプロファイルを解析しました。

1月21日更新: 21日までの日別感染者数で計算すると,収束の傾向が明瞭となりました(図0-2)。水曜日と木曜日の感染者数は,少し多くなっていますが,少なめに報告される月曜日と火曜日の数を補っても,計算値よりも少なくなっています。その結果,第3波プロファイルCの変曲点がさらに早まって14日となりました。変曲点を過ぎて7日となっていることから,解析のパラメータは次第に確かなものとなってきました。

環境収容力は約2,770名まで小さくなり,基本再生産数の相当値は2.0まで増えました。これらパラメータの変化は収束傾向が確実さを増したことを示しています。実際に感染が最大となったのは6日ないし7日と考えられ,年初の大きな感染者数が現われ始めた頃です。これは年初には人々が感染に対処し,防ごうとする姿勢を強めたことを物語っています。

関東の他県は未だ明瞭な収束の傾向を見出すことができない状態ですが,東京都は既に10日頃に変曲点を過ぎています。感染最大の日から既に2週間近いこと,基本再生産数の相当値がやや大きいことから,新たなクラスターやプロファイルが出現しなければ,プロファイルCに沿って感染者数は減少するでしょう。更新はここまでです。

図0-2. 茨城県の感染者数と最適化による計算値: 1月21日結果 [図をクリックすると拡大]

1月18日更新: 先週の15日には159名のこれまでで最大の感染者数が報道されました。それでも,18日までの感染者数で計算すると,収束の傾向が見られます(図0-1)。月曜日の報道される感染者数は少ないこと,第3波プロファイルCはまだ変曲点を過ぎていないことから,以下の解析のパラメータは暫定的です。

環境収容力は約4,240名まで小さくなりました。基本再生産数の相当値は1.76と大きくなり,変曲点は1月19日頃へと早まりました。年初の大きな感染者数を目の当たりにして,人々が感染に対処し,防ごうとする姿勢が強くなったのでしょうか。更新はここまでです。

図0-1. 茨城県の感染者数と最適化による計算値: 1月18日結果 [図をクリックすると拡大]

図1に,日別の感染者数(日別obs),その7日間移動平均値(日別ave),累計の計算値から得られる日別の感染者数の計算値(日別calc)をプロットしました。クラスターの発生に起因する日別obsの大きなばらつきが,日別aveでは滑らかになっています。1日ないし2日の鋭く棒状に増えている日別感染者数は典型的なクラスターの発生を示唆します。なお,7月26日以前のグラフについては前回のブログをご覧ください。

図1. 茨城県の感染者数と最適化による計算値: 1月14日結果 [図をクリックすると拡大]

Data source: 茨城県が公表している「新型コロナウイルス感染症陽性者一覧」https://www.pref.ibaraki.jp/1saigai/2019-ncov/ichiran.html

図の"再生産率"は,実効再生産数に相当する指標で,再生産率が1よりも大きければ大きいほど感染は拡大し,1ならばその状態が継続,1よりも小さければ小さいほど収束に向かう傾向が大きくなります。1を切る時点がピークです。また,(再生産率)×(日別感染者数)がほぼ1週間後の感染者数となります。

第1波のプロファイルの環境収容力(そのプロファイル全体の感染者数)は約170名,基本再生産数の相当値(感染の初期において1人の感染者が引き起こす新たな感染者の数の目安)は2.2,変曲点(日別感染者数のピークの日時)は4月8日でした。第2波の主要なプロファイルは,環境収容力が約410名,基本再生産数相当値が1.7,変曲点が8月8日でした。

第3波のプロファイルAは,環境収容力は約530名,基本再生産数の相当値は2.5,変曲点は11月18日へと更新されました。プロファイルBは,環境収容力は約640名,基本再生産数相当値は2.4,変曲点は12月1日となりました。AとBを合計した環境収容力は約1,170名で,第2波(主要)の3倍近い規模です。Bは11月28日頃から減少に向かい,12月28日頃には感染者数への寄与はゼロとなりました。これに代わって,プロファイルCが大きく現われ,現在はすべてがCの寄与です。

第3波プロファイルCは,まだまだ増加の傾向にあり,以下の解析のパラメータは暫定的です。環境収容力は約8,300名,基本再生産数の相当値は1.61,変曲点は1月31日です。変曲点で,日別の感染者数が最大の180名越えとなり,累計の感染者数は環境収容力の半分の約4,150名です。これらパラメータの確度はピークを越えないと確度は低い(ほぼ単一のプロファイルとなったので最適化の精度はAとBよりは良です)のですが,このCは極めて規模の大きなものです。Cは,11月中頃から現われ,12月中旬に顕在化し,1月末頃に最大となります。その後の経過は,出現の経過を逆に辿るので,収束へ向かう人為的な強い効果が出ないと,3月末まで大きな感染者数を惹起してしまいます。

第3波Cのうち,これまで出現した数はまだ2,160名なので,今後に見込まれる感染者数は4,140名となります。これら感染者数,重症化する割合と"致死率"(概ね0.5%)を数に乗ずると,今後の医療への負担を概算できます。状況は深刻です。

第3波は,再生産率が10月17日頃から急に大きくなりはじめ,20日頃には1を越えました。増加のペースは速く,11月7日頃には2.15の最大値を示しました。この値は,プロファイルAと,ほぼ同時進行したプロファイルBの寄与の分を反映しています。その後は減少に転じ,11月24日頃には1を切りました。この頃に日別感染者数はいったんピークとなりました。

第3波AとBが成すピークを越えてからはプロファイルBの寄与が大きくなり,再生産率が0.45までも低下した後,また増え始めました。この増加はプロファイルCがもたらしたものです。12月17日頃に再生産率は1を越え,12月30日頃に1.52に達してから緩やかな減少に入りました。1月14日現在でも1.40の大きな値を示しています。感染の拡大は再生産率が1を越えた状態なので,拡大の期間が12月中旬からは1.5月間以上も続くことになりそうです。

図2. 茨城県の感染者数プロファイルの最適化の詳細 [クリックで拡大]
 
図2は,各プロファイルからの日別感染者数の計算値(第2+γ波がD f2' calc,第3波のAがD f3A calc,BがD f3B calc,CがD f3C calc)と,これらを合成した計算値(日別calc)を示します。感染者数の累計値(累計obs')に計算値を最適化した結果(累計calc')は図2に示してあります(最新の累計感染者数で除して最大値が1.2となるように規格化した値です)。
 
第3波Cについて"τ×平均"と"τ×増加率"の指標を図2に示しています。τ×平均は実質的な増加率であり,最適化の計算で得られるτ×増加率が上下に振れながら,τ×平均を追随しています。年末年初の減少とその後の増大が顕著で,休日の11日の後に少し減り,またτ×増加率に近づいています。これら指標が初期の値の1/2になる時点が変曲点です。

図の見方などについては,"COVID-19 感染者数プロファイルの計算モデルと見方"をご覧ください。

2021/01/01

COVID-19 東京都の感染者数プロファイルの解析 [2021年1月1日]

COVID-19 東京都の感染者数プロファイルの解析 [2021年1月1日]

Profile analyses of COVID-19 affected numbers in Tokyo [January 1st, 2021]

 
東京都が2021年1月1日に報道発表した感染者数は783名でした。前日の12月31日には1,337名のこれまでの最大数が報道されました。その以前は12月27日の949名が最大でした。確定日ベースでは,12月29日が1,005名,30日が1,155名と最大数が更新されています。なお,これら確定日ベースの数は今後修正され,感染者数はこれらよりも数%増えるはずです。
 
前回のブログ(12月17日)の"東京都の感染者数プロファイルの解析"では,第3波が2つのプロファイルAとBから成るモデルとし,後の方のプロファイルBが増え続けていることを述べました。確定日ベースの感染者数を用いて,これまでと同じ方法によってロジスティック関数の最適化を行ない,感染者数のプロファイルを解析しました。なお,以下の日付は確定日ベースで,報道発表データよりは概ね1日早くなります。
 
図1に,日別の感染者数(日別obs),その7日間移動平均値(日別ave),本ブログの解析による日別の感染者数の計算値(日別calc),そして"再生産率"を挙げます。"第3波"としてはプロファイルAとBの和として日別の感染者数の計算値をプロットしてあります。"再生産率"は"実効再生産数"に相当する値で,1よりも大きければ大きいほど感染は拡大し,1でピーク,1よりも小さければ小さいほど収束に向かう傾向が大きくなります。
 
再生産率は,11月7日の1.38の最大値から減少に向かい,25日に1を切りいったん感染者数のピークに達した後にすぐ,28日には1を越えて感染者数が増加に転じました。その後は感染者数の漸増を表す再生産率1.2程度の日が続き,1月1日現在でも1.09で,感染者数の増加が続いています。再生産率は小さいのですが,感染者数自体が大きいので,(再生産率)×(感染者数)が示す,およそ1週間後の感染者数は大きな数となっています。
 
第3波のプロファイルAは,基本再生産数相当値が1.90,環境収容力(全期間の感染者数)が約8,200名,変曲点が11月18日で,前回のブログとほぼ同じです。プロファイルBは,基本再生産数相当値が1.45,環境収容力が約59,500名,変曲点が1月7日と得られました。基本再生産数相当値が小さくなり (時間・空間的に広がった),環境収容力はさらに大きくなりました。プロファイルBは変曲点(ピーク)にはまだ達していないので,解析結果は暫定的で,不確定の要素は大です。

図1. 東京都が1月1日発表の確定日別データ(12月31日まで)に基づいています [図をクリックすると拡大]

第2波の"主要"なプロファイル(日別感染者数はD f1 calc),第2+γ波(D f2 calc),第3波のプロファイルA(D f3A calc)とプロファイルB(D f3B calc),これらすべてをを合成した計算値(日別calc)を図1と図2に示しています。"第3波"はAとBの和です。感染者数の累計値(累計obs')に計算値を最適化した結果(累計calc')は図2に示してあります(最新の累計感染者数で除して最大値が1となるように規格化した値です)。

最近の日別感染者数は,ほとんどがプロファイルBの寄与が占めています。"第3波"のプロファイルの環境収容力の合計は約67,700名で,最近10日間で約8,000名の増加です。合計は第2波(主要)約17,000名の4.0倍となりました。合計のうち,これまで約30,500名の感染者が報告されたことになり,合計の半分には達しておらず,プロファイルがこのまま推移するとしたら(楽観的な見通し),約38,000名の感染者が今後に生じます。
 
第3波の2つの近接するプロファイルのパラメータは,連続的な累計感染者数から求めた便宜的なもので,和としてのプロファイル(図1と2の"第3波")の方が意味のあるものです。プロファイルAはほぼ終息に達しましたが,Bはまだ収束段階には入っていません。東京都,周辺の埼玉県,千葉県と神奈川県の場合は同じようなプロファイルで,感染者数が増加の傾向が続き,ピークにはまだ到達していません。
 
図2. 東京都の感染者数プロファイルの最適化の詳細 [クリックで拡大]

図2に東京都の感染者数プロファイルの詳細を示します。第3波についての"τ×平均"と"τ×増加率"は第3波Bのものです。τ×平均は実質的な増加率であり,最適化で得られるτ×増加率を追随していて,12月末の大きな感染者数もプロファイルの範疇にあることを指し示しています。これらの値が初期の値の半分になる時点が変曲点(ピーク)となります。

第2波はピークを過ぎて日別感染者数がピークの半分に近くに減ってから,再生産率が1近辺の値に留まり,収束には至りませんでした。第3波の日別の感染者数がピークを過ぎても,実際に感染を惹起する感染者数はさらに1週間程度は増え続けます。したがって,1月中旬までの間は,感染が再度広がってしまう,クラスターが発生し易い,のように感染プロファイルを変えてしまう要因は多々ありえますので,最新のデータで解析をアップデートする必要があります。

図の見方は,以下,あるいは,"COVID-19 感染者数プロファイルの計算モデルと見方"をご覧ください。

COVID-19 神奈川県の感染者数プロファイルの解析 [1月1日]

COVID-19 神奈川県の感染者数プロファイルの解析[1月1日]

Profile analyses of COVID-19 affected numbers in Kanagawa Pref. [January 1st, 2021]

 
神奈川県のCOVID-19新型コロナウィルス感染症の感染者数のプロファイルを解析しました。使用した感染者数データは,本日1月1日現在の神奈川県が公表の感染者数の累計です。解析については本ブログの東京都などの最新のページをご覧ください。

図1に,日別の感染者数(日別obs),その7日間移動平均値(日別ave),累計の計算値から得られる日別の感染者数の計算値(日別calc)をプロットしました。曜日,クラスターの発生におもに起因する日別obsの大きなばらつきが,日別aveでは滑らかになっています。

第3波プロファイルについて,プロファイルAとBの日別感染者数の計算値の和を図示しています。図の"再生産数"は,実効再生産数に相当する指標で,再生産率が1よりも大きければ大きいほど感染は拡大し,1ならばその状態が継続,1よりも小さければ小さいほど収束に向かう傾向が大きくなります。1を切る時点がピークです。

第2波の主要なプロファイルの環境収容力(そのプロファイル全体の感染者数)は約3,850名,基本再生産数の相当値(感染の初期において1人の感染者が引き起こす新たな感染者の数の目安)は1.5,変曲点(日別感染者数のピークの日時)は8月13日でした。

第3波のプロファイルAは,環境収容力は約3,000名,基本再生産数の相当値は2.0,変曲点は11月20日と得られました。プロファイルBは未だピークに達しておらず,結果は暫定的で,ピークを越えて1週間に達しないと誤差が大きいものです。その環境収容力は約23,100名,基本再生産数相当値は1.6,変曲点は1月6日と得られました。現在はプロファイルBが感染者数の大部分を占めています。合計した第3波の環境収容力は26,100名で,第2波(主要)の9倍に近い大きな規模です。合計した第3波のうちこれまで出現した数は12,100名なので,今後に見込まれる感染者数は14,000名となり,まだまだ第3波は拡大します。

再生産率が9月23日頃からほぼで1で,第2波の余波が一定の日別感染者数で推移しました。10月20日頃に再生産率は1を越え,第3波となりました。増加のペースはやや速く,11月10日頃には1.41の最大値を示しました。この値は,プロファイルAと,ほぼ同時進行したプロファイルBの寄与の分を反映しています。その後は減少に転じ,11月23日には1を切りました。ここが日別感染者数の最初のピークです。このピークを越えてからはプロファイルBの寄与が大きくなり,12月1日には再び1を越えて感染は大きく拡大しました。

再生産率は12月17日には1.35まで達し,減少しながらも1を越えた状態で現在に至っています。感染の拡大は再生産率が1を越えた状態なので,拡大の期間が1ケ月間以上も続いています。たとえ直ちに収束に向かうとしても,期間は1ケ月は続くことになります。

図1. 神奈川県のCOVID-19感染者数のプロファイル解析(1月1日) [図をクリックすると拡大します]

Data source:
神奈川県公表"新型コロナウイルス感染症対策 陽性患者数及び陽性患者の属性データ"
http://www.pref.kanagawa.jp/docs/t3u/dst/s0060925.html

累積の感染者数(累計obs)について最小二乗法により4つの関数プロファイルを最適化しています。図2は,各プロファイルからの日別感染者数の計算値(第2波(主要)がD f2 calc,これに付随するものがD f2' calc,第3波のAがD f3A calc,BがD f3B calc,合計がD f3 calc)と,これらを合成した計算値(日別calc)を示します。感染者数の累計値(累計obs')に計算値を最適化した結果(累計calc')は図2に示してあります(最新の累計感染者数で除して最大値が1.0となるように規格化した値です)。

図2. 神奈川県の感染者数プロファイルの最適化の詳細 [クリックで拡大]

第3波のプロファイルBについて"τ×平均"と"τ×増加率"を図2に示しています。τ×平均は実質的な増加率であり,最適化の計算で得られるτ×増加率を追随していて,このプロファイルのパラメータが感染者数をよく反映するものであることを意味しています。

図の見方などについては,"COVID-19 感染者数プロファイルの計算モデルと見方"をご覧ください。

2020/12/19

COVID-19 茨城県の感染者数プロファイルの解析 [12月19日; 1月8日更新]

COVID-19 茨城県の感染者数プロファイルの解析 [12月19日; 1月8日更新]

Profile analyses of COVID-19 affected numbers in Ibaraki Pref. [December 19th, 2020; updated Jan. 8th, 2021]

茨城県の新型コロナウイルス感染症の感染者数のプロファイルをロジスティック関数への最適化により解析しました。使用したデータは,茨城県が公表している「新型コロナウイルス感染症陽性者一覧」で,本日12月19日までの最新の累計感染者数です。第3波は11月24日にピークを越え,ピーク時の約3割まで日別の感染者数が減少し,収束に向かっています。

2021年1月8日更新: 年が明けて5日以降,感染者数が増えて8日には127名が報道されました。これらを反映して,第3波Cのプロファイルが増大するものとして,解析を更新しました。パラメータを駆動する日数が4日程度なので暫定的な結果ですが,環境収容力は5,500名と驚くほど大きな値です。基本再生産数相当値は2.1と変化がなく,変曲点(ピーク)は1月20日と得られました(図0-3)。8日現在の再生産率は1.80で,プロファイルに変化がなければ,変曲点での値1.0に向かって減少していきます。

第3波Aと第3波Bの環境収容力の和は1,530名となりました。第1波は170名,第2波の主要部は410名(付随した部分が別に180名)でした。始まったばかりの第3波Cのプロファイルは,さらに大きくなるかもしれない兆候(増幅率)がありますので,くれくぐれも推移にご注意ください。

図0-3. 茨城県の感染者数と最適化による計算値: 2021年1月8日暫定結果 [図をクリックすると拡大]
 

2021年1月1日更新: 第3波Cのプロファイルについて,暫定的な結果として,環境収容力は935名,基本再生産数相当値2.1,変曲点(ピーク)は1月2日と得られました(図0-2)。第3波Aと第3波Bの環境収容力の和は1,304名です。

図0-2. 茨城県の感染者数と最適化による計算値: 2021年1月1日暫定結果 [図をクリックすると拡大]
 

12月28日更新: 先週のデータを見ると,収束の途上にあったプロファイルに新たな傾向が現われました。図0-1の"第3波BC"の先週の部分に,増加の傾向となっているプロファイルの"第3波C"に注目です。このプロファイルC(1,180名)は,関東地方で最近増えている状況の影響を受けている可能性があり,第3波のAとBの合計(1,110名)に匹敵する累計感染者数になるかもしれません。まだデータの日数が少ないので,解析結果は暫定的です。

図0-1. 茨城県の感染者数と最適化による計算値: 12月28日暫定結果 [図をクリックすると拡大]

茨城県については,11月27日に"COVID-19 茨城県の感染者数プロファイルの解析 [11月27日]"にてこのブログで採り上げ,22日頃が第3のピークと指摘しました。その後,12月4日には85名もの感染者数が報道されましたが,ブログで指摘したように収束傾向は続きました。ただ,収束の傾向は,感染拡大時とは異なる緩やかな減少を示したので,第3波としては2つのプロファイルを採ることにしました。以下では,前回と同じ方法で感染者数のプロファイルを解析しました。

図1に,日別の感染者数(日別obs),その7日間移動平均値(日別ave),累計の計算値から得られる日別の感染者数の計算値(日別calc)をプロットしました。クラスターの発生に起因する日別obsの大きなばらつきが,日別aveでは滑らかになっています。1日ないし2日の鋭く棒状に増えている日別感染者数は典型的なクラスターの発生を示唆します。なお,7月1日以前のグラフについては10月25日のブログと,以下の図3をご覧ください。

第3波プロファイルについて,プロファイルAとBの日別感染者数の計算値の和を図示しています。図の"再生産数"は,実効再生産数に相当する指標で,再生産率が1よりも大きければ大きいほど感染は拡大し,1ならばその状態が継続,1よりも小さければ小さいほど収束に向かう傾向が大きくなります。1を切る時点がピークです。

第2波の主要なプロファイルの環境収容力(そのプロファイル全体の感染者数)は約400名,基本再生産数の相当値(感染の初期において1人の感染者が引き起こす新たな感染者の数の目安)は1.7,変曲点(日別感染者数のピークの日時)は8月7日でした。第3波のプロファイルAは,環境収容力は約680名,基本再生産数の相当値は2.2,変曲点は11月22日と得られました。プロファイルBは,環境収容力は約840名,基本再生産数相当値は1.8,変曲点は12月4日と得られました。現在はプロファイルBが感染者数の大部分を占めています。合計した第3波の環境収容力は1,520名で,第2波(主要)の4倍近い規模です。基本再生産数相当値は2.1でした。合計した第3波のうちこれまで出現した数は1,380名なので,今後に見込まれる感染者数は140名となります。

第3波は,再生産率が10月17日頃から急に大きくなりはじめて20日頃には1を越えました。増加のペースは速く,11月3日頃には1.96の最大値を示しました。この値は,プロファイルAと,ほぼ同時進行したプロファイルBの寄与の分を反映しています。その後は減少に転じ,11月24日には1を切りました。ここが日別感染者数のピークです。このピークを越えてからはプロファイルBの寄与が大きくなり,再生産率の低下は緩やかなり,本日12月19日の再生産率は0.42近くにあります。感染の拡大は再生産率が1を越えた状態なので,拡大の期間が1ケ月間以上も続きましたが,その後の収束状態ももうすぐ1ケ月続くことになります。

図1. 茨城県の感染者数と最適化による計算値 [図をクリックすると拡大]

Data source: 茨城県が公表している「新型コロナウイルス感染症陽性者一覧」https://www.pref.ibaraki.jp/1saigai/2019-ncov/ichiran.html

累積の感染者数(累計obs)について最小二乗法により4つの関数プロファイルを最適化しています。図2は,各プロファイルからの日別感染者数の計算値(第2+γ波がD f2 calc,第3波のAがD f3A calc,BがD f3B calc,合計がD f3 calc)と,これらを合成した計算値(日別calc)を示します。感染者数の累計値(累計obs')に計算値を最適化した結果(累計calc')は図2に示してあります(最新の累計感染者数で除して最大値が1.2となるように規格化した値です)。

図2. 茨城県の感染者数プロファイルの最適化の詳細 [クリックで拡大]

第3波について"τ×平均"と"τ×増加率"を図2に示しています。これらはプロファイルAにBの寄与を組み込んだものです。τ×平均は実質的な増加率であり,最適化の計算で得られるτ×増加率を追随しています。

図3は,2021年1月1日までの累計の感染者数の計算値(累計calc)と日別感染者数の計算値(日別calc)を挙げました。計算には最適化で得られたパラメータを使用しており,予測ではなく,むしろ過去のプロファイル挙動の表示です。12月10日以降は日別感染者数の減少が緩やかになっています。この状況は,首都圏で今だに拡大し続けている第3波の後方側プロファイルに対応するのかもしれません。この漸減状況を脱することができれば,収束はより速やかになるでしょう。

図3. 茨城県のプロファイル関数の最適化と計算値の詳細(1月1日まで) [クリックで拡大]

図の見方などについては,"COVID-19 感染者数プロファイルの計算モデルと見方"をご覧ください。

2020/12/17

COVID-19 東京都の感染者数プロファイルの解析 [12月17日]

COVID-19 東京都の感染者数プロファイルの解析 [12月17日]

Profile analyses of COVID-19 affected numbers in Tokyo [December 17th, 2020]

 
東京都が本日12月17日に報道発表した感染者数は822名でした。16日の678名に続いて最大数の更新で,とくに本日は初めての800名越えでした。確定日ベースの感染者数を用いて,感染者数のプロファイルを解析しました。
 
前日データ取り扱いの変更: 11月25日頃にはいったんピークに達した後も日別の感染者数の増加が続いています。データの変動は著しくなっています。確定日別のデータでは最近の経過はさらにすさまじく,過去に遡る修正も多く,前日分が占める割合が0.79から0.65程度まで低下しています(東京都のの集計の質が低下した?)。これまでは発表日の80%が前日分であることから報道発表数を前日のものとして計算に用いていました。発表日の確定日ベースの前日と当日の和を0.664で除した数,発表日の報道発表の数のいずれか小さい数,これら2つの数の平均値を確定日ベースの前日の当座の値とすることに変更しました(12月31日)。この方式では,16日の確定日ベースの感染者数は822名ではなく,804名となります。報道発表ベースの感染者数は,およそ66%が前日分で(13%や40%台の日々も最近にはあった),残りのほとんどはそれ以前の日の分です。以下の日付は,これらに最新の修正が施された確定日のデータに基づいています。

前回のブログ(12月6日)に記載した"東京都の感染者数プロファイルの解析"では,暫定的な結果として,
日別感染者数が21日頃にほぼピークに達してからも漸増にあり,30日頃がそのピークとなったようだと考えました。第3波が2つのプロファイルから成るモデルとしたときの後の方のプロファイルBが増え続けている様子を述べました。これまでと同じ方法によってロジスティック関数の最適化を行ない,結果を検討しました。
 
図1に,日別の感染者数(日別obs),その7日間移動平均値(日別ave),本ブログの解析による日別の感染者数の計算値(日別calc),そして"再生産率"を挙げます。"第3波"としてはプロファイルAとBの和として日別の感染者数の計算値をプロットしてあります。"再生産率"は"実効再生産数"に相当する値で,1よりも大きければ大きいほど感染は拡大し,1でピーク,1よりも小さければ小さいほど収束に向かう傾向が大きくなります。
 
再生産率は,11月7日の1.40の最大値から減少に向かい,24日に1を切りいったん感染者数のピークに至りました。しかし,30日には1を越えて感染者数が増加に転じました。その後は感染者数の漸増を表す再生産率1.18程度の日が続き,12月16日現在でも1.16で,増加の勢いは止まっていません。再生産率は小さいのですが,感染者数自体が大きいので,(再生産率)×(感染者数)が示す,およそ1週間後の感染者数は大きく増えています。
 
第3波のプロファイルAは,基本再生産数相当値が1.94,環境収容力(全期間の感染者数)が約8,100名,変曲点が11月18日です。プロファイルBは,基本再生産数相当値が1.53,環境収容力が約35,400名,変曲点が12月27日と得られました。基本再生産数相当値が小さくなり (時間・空間的に広がった),環境収容力はBで著しく大きくなりました。プロファイルBは変曲点にはまだ達していない(ピークに達していない)ので,解析はまだ不確定の要素は大です。
 
図1. 東京都が12月17日発表の確定日別データ(12月16日まで)に基づいています [図をクリックすると拡大]

第2波の主要なプロファイル(日別感染者数はD f1 calc),第2+γ波(D f2 calc),第3波のプロファイルA(D f3A calc)とプロファイルB(D f3B calc),これらすべてをを合成した計算値(日別calc)を図1と図2に示しています。"第3波"はAとBの和です。感染者数の累計値(累計obs')に計算値を最適化した結果(累計calc')は図2に示してあります(最新の累計感染者数で除して最大値が1となるように規格化した値です)。

最近の日別感染者数は,ほとんどが第3波のプロファイルの寄与が占めています。このプロファイルの環境収容力の合計は約43,500名で,最近10日間で約5,200名の増加です。合計は第2波(主要)約17,000名の2.63倍となりました。合計のうち,これまで約19,000名の感染者が報告されたことになり,合計の半分には達しておらず,プロファイルがこのまま推移するとしたら(楽観的な見通し),約25,000名の感染者が今後に生じます。
 
第3波の2つの近接するプロファイルのパラメータは,連続的な累計感染者数から求めた便宜的なもので,和としてのプロファイル(図1と2の"第3波")の方が意味のあるものです。プロファイルAはほぼ終息に達し,現在はBが大部分です。後者の基本再生産数相当値が小さい(拡大が遅い,プロファイルの幅が大きい)のは示唆的です。急速に拡大する感染が他所に拡大し,感染に多相性が現れることは多々あります。同一のプロファイルが日時と場所の広がりで発生すると,プロファイルはこのような幅の広がりを示すことになります。

全国的な第3波の傾向として,ほぼプロファイルに沿ってピークに達した(あるいはその近くに至った)後で,減少に転じないで漸増するケースが目立ちます。東京都の場合は漸増の傾向が続き,ピークにはまだ到達していません。図3に元旦までの感染者数のプロファイルを示します。感染者数が多い状態で,年末から年始に突入する恐れが非常に大です。医療機関が休みに入り,感染者が増え続けるのを想像すると心痛の極みです。今からの少なくとも10日間はとくに感染は避けたいものです。
 
図2. 東京都の感染者数プロファイルの最適化の詳細 [クリックで拡大]
 
図2に東京都の感染者数プロファイルの詳細を示します。第3波についての"τ×平均"と"τ×増加率"は第3波Aに第3波Bを組み込んだものです。τ×平均は実質的な増加率であり,最適化で得られるτ×増加率を追随しています。"τ×平均"は,この2日間は増加率よりも大きくなっています。これは,解析のプロファイルよりも実際の感染者数が多い,増える傾向であることを示唆します。プロファイルは過去の,とくに直近2週間以上の,すべてのデータを反映したもので,図3は予測ではなく,過去に基づく計算結果です。

図3. 東京都のプロファイル関数の最適化と計算値(2021年1月1日まで) [クリックで拡大]

第2波はピークを過ぎて日別感染者数がピークの半分に近くに減ってから,再生産率が1近辺の値に留まり,収束には至りませんでした。日別の感染者数がピークを過ぎても,実際に感染を惹起する感染者数はさらに1週間程度は増え続けます。したがって,今後3週間程度は,感染が再度広がってしまう,クラスターが発生し易い,のように感染プロファイルを変えてしまう要因はまだまだあります。

図の見方は,以下,あるいは,"COVID-19 感染者数プロファイルの計算モデルと見方"をご覧ください。

2020/12/16

COVID-19 北海道の感染者数プロファイルの解析 [12月16日]

COVID-19 北海道の感染者数プロファイルの解析 [12月16日]

Profile analyses of COVID-19 affected numbers in Hokkaido [December 16th, 2020]


北海道のCOVID-19新型コロナウィルス感染症の感染者数について,本日12月16日発表までのデータを使用して,感染者数のプロファイルを解析しました。第3波の日別の感染者数のピークは11月18日となり,12月6日頃までは感染者数は緩やかに減少しました。その後,減少のペースが速まり,収束へ向かうようなプロファイルとなりました。

北海道のデータについては,11月23日と前回12月6日の"COVID-19 北海道の感染者数プロファイルの解析(前回)"において,ピークを17日頃としてこのブログで述べました。前回以降,日別の感染者数が12月10日には241名となる日がありましたが,16日には85名と11月4日以来初めて100名以下の感染者数となりました。ロジステック関数でプロファイルを最適化する方法で,今回の解析も前回と同様に行いました。

図1に8月1日から本日までの日別の感染者数(日別obs),日別感染者数の7日間移動平均値(日別ave)を示します(7月以前のプロットについてはこれまでのブログをご覧ください)。累計calcは最適化によって得た累計値の計算値,日別calcは累計calcから算出した日別感染者数の計算値です。"第3波"のプロファイルは,プロファイルA(図2のD 3fA calcに相当)とプロファイルB(図2のD f3B calc)の日別の感染者数の計算値の和です。

プロファイルAの変曲点は11月16日,基本再生産数相当値は2.03,環境収容力(プロファイルの終わりまでの全体の感染者数)は6,000名となり,プロファイルBの変曲点は12月8日,基本再生産数相当値は2.04,環境収容力は4,090名となりました。基本再生産数相当値がほぼ等しいプロファイルです。

これら2つのプロファイルのパラメータは,連続的な累計感染者数から求めた便宜的なもので,和としてのプロファイル(図1の"第3波",図2のD f3 calc)の方が有意なものです。ただ,第3波が2つのプロファイルで表され,前者が札幌市が主体(石狩振興局管内),後者が他の地域の状況を担うプロファイルの可能性を前回で示唆しました(前回のブログの「12月8日の追記」もご覧ください)。なお,この傾向はその後も継続しており,石狩振興局管内での収束傾向に比して,プロファイルBに対応して十勝と胆振の地方では感染者数が多い状況が前回以降も続いています。

図1の再生産率を見ると,11月18日に1となりました。この日が第3波のピークです。その後は1を下回りましたが,プロファイルBの寄与に起因して12月3日にはほぼ1近くの0.97まで戻りました。その後は感染者数の減少のペースの速まりに対応して,下降のペースも速まりました。本日の再生産率は0.44近くまで低下しています。図1の日別aveと図2の増加率を見ると,先週中頃からは減少傾向がより強くなっていることを示唆しています。このまま推移すると,12月末には1日の感染者数が20名以下になる計算です。北海道における感染への取り組みが功を奏していることを期待させます。

第3波の合計した環境収容力は10,100名で,前回の8,400名よりは増えました。第3波は本日までに9,000名の感染者数をカバーしており,第3波の今後の分として約1,100名の感染者が見込まれます。さらなるクラスターの発生などがあると,プロファイルが変わり(基本再生産数相当値が小さくなる),見込まれる感染者数が大きくなります。

第1波と第2波は,全国的にもほぼ単一のプロファイルで表され,ピークを過ぎるとそのプロファイルのパラメータを反映する収束の傾向でした。第3波の傾向として,ほぼプロファイルに沿ってピークに達した(あるいはその近くに至った)後で,減少に転じないで横ばいまたは漸増するケースが目立ちます。これは第3波が2つのプロファイルから成る様態を示すことに起因します。

北海道の場合は,ほぼ横ばい状態から減少に転じました。減少のペースは当初は緩やかでしたが,後に現れたプロファイルBがピークを越えると,速やかな収束の傾向を示し始めました。第3波の前の日別の感染者数が多かった都府県では,第3波がいったんピークに近づいてから漸増の傾向が現われているようで,北海道など第3波の前の感染者数が少なかった地方では,収束の傾向が良好のようです。第2波と第3波のそれぞれの始まり(いつ始まったか)に着目し,また,第3波の直前の累計の感染者数に着目すると,これらが第3波の挙動に影響を及ぼしていると考えたほうが理にかないます。こう考えると,第3波を充分に収束させることが,その後の経過(第4波?)には肝要ではないでしょうか。

図1. 北海道の感染者数プロファイルの詳細と再生産率[図のクリックで拡大]

Data source: 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する情報: 北海道オープンデータポータル https://www.harp.lg.jp/opendata/dataset/1369.html

図1には,再生産率をプロットしてあります。この再生産率は日別感染者数の計算値から求めたもので,詳細は"COVID-19 東京都の感染者数プロファイルの解析 [10月11日]"(図の見方,説明などもこちら)をご覧ください。

再生産率は,1人の感染者が新たに引き起こす感染者の数,すなわち,実効再生産数に相当する値です。 図2の再生産率を見ると,その高いところの値は基本再生産数の相当値に対応して現れていますが,プロファイルが重なっているために鈍化して低めの値となっています。再生産率が1を越えると日別の感染者数が増えだし,1を切って小さくくなるところでピークを迎えて減少し始めます。COVID-19の感染の拡大・縮小期では,ある時点での感染者数に再生産率を乗じた数の感染者が,1週間後の新たな感染者数の目安となります。

図2 北海道の感染者数プロファイルの最適化の詳細 [図のクリックで拡大]

図2には,最適化解析の詳細として,各プロファイルの日別感染者数の計算値として,第3波(前駆)プロファイル5についてD f3P calc,第3波のプロファイルAについてD f3A calc,プロファイルBについてD f3Bなどを示します。D f3 calcは,プロファイルAとBの和です。

図2での感染者数の累計値は,累計数の直近の値(最大値)で除して1となるように規格化して累計obs',最適化した累計値も同じ値で除して累計calc'としてプロットしてあります。この2つのプロットがよく重なっていれば最適化が良好であることを意味します。第3波についての"τ×平均"と"τ×増加率"は,第3波のAとBを個別に表したものです。

図の見方などは,"COVID-19 感染者数プロファイルの計算モデルと見方"もご覧ください。