2020/11/11

COVID-19 東京都の感染者数プロファイルの解析 [11月11日]

COVID-19 東京都の感染者数プロファイルの解析 [11月11日]

Profile analyses of COVID-19 affected numbers in Tokyo [November 11th, 2020]

 
東京都が本日11月11日に発表した感染者数は293名で,8月21日以後の最大数となりました。第3波に突入したと言えます。

前回のブログ(10月25日)に記載した"東京都の感染指数プロファイルの解析"では,感染者数の減少の兆しがありました。本日の解析では,第3波に新たなロジステック関数を割り当ててプロファイルを最適化した結果を用い,最新日のものとしました。感染者数は10月25日には増加に転じており,先週からは拡大の傾向が明瞭となりました。

図1に,日別の感染者数(日別obs),その7日間移動平均値(日別ave),本ブログの解析による日別の感染者数の計算値(日別calc),そして"再生産率"を挙げます。第2波の主要なピークの計算値は7月23日に記した"COVID-19 感染者数プロファイルの計算モデルと見方"のプロファイルとほぼ同じです。
 
図1. 11月11日発表の東京都の確定日別データ(11月10日まで)に基づいています [図をクリックすると拡大]
 
図1の"再生産率"は"実効再生産数"に相当する値で,1よりも大きければ大きいほど感染は拡大し,1よりも小さければ小さいほど収束に向かう傾向が大きくなります。

再生産率は,9月4日以降10月25日までは1.0+/-0.08の範囲にありました。その後は1よりも大きくなり,直近では1.25に近い値となっています。10月下旬の再生産率は,減少傾向の"第2+γ波"の影響によって,第3波本来の特質である基本再生産数(1.8と見積もりました)よりは小さくなっています。

第2波の主要なプロファイル(日別感染者数はD f1 calc),"第2+β波"(D f2 calc),"第2+γ波"(D f3 calc),さらに"第3波"のプロファイル(D f4 calc)も計算に含め,これらを合成した計算値(日別calc)を図1と図2に示しています。感染者数の累計値(累計obs')に計算値を最適化した結果(累計calc')は図2に示してあります(最新の累計感染者数で除して最大値が1となるように規格化した値です)。

図2. 東京都の感染者数プロファイルの最適化の詳細 [クリックで拡大]

図2に東京都の感染者数プロファイルの詳細を示します。第3波についての"τ×平均"と"τ×増加率"は,第2+γ波(主要な第2波とほぼ同じ基本再生産数の相当値です)に第3波を組み込んだものです。τ×平均は実質的な増加率であり,最適化で得られるτ×増加率を追随しています。第3波については,様子が明瞭となってから1週間程度なのでパラメータの確度はまだ低いままです。

第2波の主要なプロファイルの環境収容力(プロファイル全体の累計感染者数)は17,160ですが,第3波の環境収容力はこの値に近づいていますが,変曲点(ピーク)が来週以降と見積もられ,まだ見通すことはできていません。基本再生産数の相当値は1.8程度と見積もられ,主要な第2波の1.5よりもかなり大きな値です。第2波の7月16日頃のプロファイルの傾きと,現在の第3波の傾きを比べると,第3波の拡大がやや急であるようです。減少傾向の第2+γ波と重なっていることから,第3波の拡大は図の見かけの増加傾向よりも大きいことに注意です。

"第2波"と"第2+β波"は既に収束し,"第2+γ波"は収束に向かっており,第3波が多くを占めています(図2)。第3波の累計感染者数への寄与は既に2,600を越えており,変曲点がいつになるかでプロファイル全体の感染者数が決まりますが,早ければ来週半ば,遅ければ12月に食い込むかもしれません。遅ければ感染者数は第2波(主要)の2倍を超えてしまいます。実効再生産数(再生産率)よりもむしろ,いつピークが来るかに注目です。
 
図の見方は,以下,あるいは,COVID-19 感染者数プロファイルの計算モデルと見方"をご覧ください。

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