COVID-19 北海道の感染者数プロファイルの解析 [11月11日]
Profile analyses of COVID-19 affected numbers in Hokkaido [November 11th, 2020]
図1に7月1日から本日までの,日別の感染者数(日別obs),日別感染者数の7日間移動平均値(日別ave)を示します(7月以前のプロットについてはこれまでのブログをご覧ください)。累計calcは最適化によって得た累計値の計算値,日別calcは累計calcから算出した日別感染者数の計算値です。
9月上旬までの感染者数と解析したプロファイルについては,先の2つのブログの内容から大きな変更はありません。図1では,日別感染者数の計算値も第3波(先駆)として,9月中旬からのなだらかな幅広いプロファイル5をプロットしています。急峻に立ち上がっているプロファイル6が第3波(急峻)です。このプロファイル6はまだピークに達していないようで,得られたパラーメータの精度は詳細を記述するには充分ではありません。
第3波(先駆)のプロファイルは,環境収容力(得られたパラメータが継続するとしたときの全感染者数)は1,160名に達し,基本再生生産数の相当値は1.6,ピークは10月12日頃となりました。第3波(先駆)と第3波(急峻)のプロファイルは,本日までに2,770名の感染者数をカバーしており,4月の第1波の3倍を既に超えています。
第3波(急峻)の基本再生産数の相当値は2.1程度(1週間で倍増するペース)と大きい値が見積もられました。第3波(急峻)のピークの時期は未だ見越せないのですが,第3波全体としての環境収容力が7,000名に達すると,第1波の約8倍,第2波の約14倍と大きな数になります。これはピークが来週の初めにあるとしたときの見積もりで,ピークが後になるほどさらに大きな数となります。
図1. 北海道の感染者数プロファイルの詳細と再生産率 [図のクリックで拡大] |
Data source: 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する情報: 北海道オープンデータポータル https://www.harp.lg.jp/opendata/dataset/1369.html
図2での感染者数の累計値は,累計数の直近の値(最大値)で除して1となるように規格化して累計obs',最適化した累計値も同じ値で除して累計calc'としてプロットしてあります。この2つのプロットがよく重なっていれば最適化が良好であることを意味します。
τ×平均は実質的な増加率であり,最適化で得られるτ×増加率を追随しています。これは計算モデルが適切であること,モデルが実際を充分に追跡できていることを意味しています。図2の矢印は,直近の計算値の追随性について留意すべき箇所(赤い矢印)を指します。
図の見方などは,"COVID-19 感染者数プロファイルの計算モデルと見方"もご覧ください。
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