COVID-19 大阪府の感染者数プロファイルの解析
[7月30日]
Profile analyses of COVID-19 affected numbers in Osaka Pref. [July 30, 2020]
大阪府でのCOVID-19の感染者数(大阪府発表,7月30日現在)の累計値を,ロジスティック関数への最適化で解析しました。
感染者数の累計値は,"累計obs'"が1となるように最新の値(最大値)で除し,同様に計算値も除して"累計calc'"としてグラフに示しています。日別の感染者数は棒グラフの"日別obs"で,大きく変動しています。綠の実線の"日別calc"は計算値で,これらをよく追随しています。
"τ×増加率"は関数から得られる実効再生産数に相当する値(独自に定義しています),"τ×平均"は日別感染者数から算出される実効再生産数の相当値です。計算モデルが妥当ならば,累計数が増えるにしたがって"τ×平均"は"τ×増加率"に近づきます。第1波ではこの様子がよく顕れています。第2波の現在の値は0.67程度と依然として大きな値です。
プロファイルの初期の頃の"τ×増加率"に1を加えた数が基本再生産数に対応し,第1波はおよそ1.9で,第2波も1.9程度で東京都や日本国内の値よりもかなり大きい値です。第2波は急峻に感染が拡大していて,これは第2波の最終的な累計感染者数が第1波の4倍以上と見積もられているためです(変曲点の前では,誤差が大きく,精度は十分ではありません)。
実効再生産数が基本再生産数の半分になると,変曲点(日別感染者数のピーク)になります。第2波では0.45に相当しますが,まだまだ先のようです。
7月30日までの大阪府の感染者数の累計データに基づいています [クリックで拡大] |
"τ×平均2"が,"τ×増加率"よりも小さい(下方の)時は収束の傾向(実効再生産数が減少),大きい(上方の)時はいっそう拡大の傾向(実効再生産数が増大)を意味しています。なお,"τ×増加率"自体も日々のデータに応じた最適化により,更新されていることにご注意ください。
計算モデルとグラフの見方は,"COVID-19 感染者数プロファイルの計算モデルと見方"
(https://ysatow.blogspot.com/2020/07/covid-19_23.html)
をご覧下さい。