2020/08/06

COVID-19 東京都の感染者数プロファイルの解析 [8月6日]

COVID-19 東京都の感染者数プロファイルの解析

[8月6日]

Profile analyses of COVID-19 affected numbers in Tokyo [August 6th, 2020]


東京都が本日8月6日に発表した感染者数は360名です。確定日の8月5分は270名で,4日分は283名(75名追加)に変更されました。

変曲点(日別感染数のピーク)は確定日ベースの7月30日0時となりました。実質的な変曲点はやはり30日です。感染者数プロファイルには変化がなく,変曲点を過ぎて1週間が経過すると関数パラメータの精度は向上しています。

 
グラフの見方」は図の下方に挙げてあります。
 
8月6日発表の東京都の確定日別データ(8月5日まで)に基づいています [図をクリックすると拡大]
 
"τ×平均2"が,"τ×増加率"よりも小さい(下方の)時は収束の傾向(実効再生産数が減少),大きい(上方の)時はいっそう拡大の傾向(実効再生産数が増大)を意味しています。なお,"τ×増加率"自体も日々のデータに応じた最適化により,更新されていることにご注意ください。

グラフの見方


感染確定日データの日別の感染者数の累計が,"累計obs"です。ただし,最新の値で割って,最大値が1となるようにした"累計obs'"をグラフにプロットしています。

累計obsに合致するようにロジスティック関数を最適化し,最適化した関数による計算値が"累計calc"です。この値を最新の累計obsで割った"累計obs'"と"累計calc'"をプロットしています。最新の"累計obs'"は1です。

"日別obs"は,日別の感染者数です。最適化した関数から計算される日別の感染者数が"日別calc"です。

最適化した関数から計算される内的自然増加率 r から計算される実効再生産数が,"τ×増加率"です。ここでの τ (tau) は,感染者が感染させてしまう平均日数で,値は7を採用しています。初期の頃の"τ×増加率"に1を加えた数が基本再生産数に対応すると考えられ,東京都の第1波では2,第2波では1.55程度です。

日別の感染者数から見積もることができる"τ×増加率"に相当する値について,素のデータが曜日ごとのばらつきが大きいため,7日間の移動平均をとった値が"τ×平均"です。第1波について"τ×平均1",第2波について"τ×平均2"としています。最新の3日間では7日間移動平均が適用できませんが,動向を把握するために,最新日は実際の値そのもの,前日では3日間の,前々日では5日間の移動平均を採用しています。そのため,最新日と前日の値の変動の幅は大きくなっています。

これら"τ×平均"は関数モデルが妥当ならば,"τ×増加率"に次第に合致するはずです。"τ×平均1"は第1波の"τ×増加率"によく沿っていて,"τ×平均2"は変化しながらも第2波の"τ×増加率"に追随しています。

"累計calc'""日別calc""τ×増加率"は日付を指定すれば計算できるので,数日後の値もプロットしています。

日別感染者数がピークに達するとき,"日別calc""τ×増加率"は変曲点に来ます。変曲点に来ると"τ×増加率"が初めのころの値の1/2となります。"τ×増加率""τ×平均"が次第に小さくなって,半分となる時期が感染のピークです。このときの累計感染者数を2倍すると,最大値になります。

"日別calc"はピークを挟んでグラフでは左右対称となります(偶関数です)。ピークの前と後では日別感染者数,および,その累計値(こちらは奇関数)はほとんど同じ値になります。

COVID-19 愛知県の感染者数プロファイルの解析 [8月6日]

COVID-19 愛知県の感染者数プロファイルの解析

[8月6日]

Profile analyses of COVID-19 affected numbers in Aichi Pref. [August 6th, 2020]


愛知県が本日8月6日までに発表した感染者数を用いて,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染者数のプロファイルをロジスティック関数モデルにより解析しました

感染者数のデータは5月17日から8月6日までの累計感染者数です。5月17日の累計感染者数を0名としています。解析については本ブログの"COVID-19 感染者数プロファイルの計算モデルと見方"のページをご覧ください。CompartmentモデルのSIRDモデルへの対応付けについては"COVID-19 感染者数プロファイルの概形"をご覧ください。

日別の感染者数のばらつきが大きいにもかかわらず,最適化計算は最近の傾向を追随しています。"τ×平均"は"τ×増加率"ともよく合致しています。
 
"τ×増加率"が初めの頃の値1.66の半分の0.83に近い日付が変曲点(日別感染者数のピーク)となります。計算される変曲点の日付は7月31日で,既に感染者数のピークを過ぎています。
 
初めの頃の値1.66から基本再生産数は2.66と見積もられ,急峻な感染の拡大,そして収束を意味しています。ちなみに,本ブログでは,東京都の第2波の基本再生産数を1.55と見積もりました。とても緩やかな感染の拡大・収束の傾向を示しています。

"日別calc"は偶関数なので,変曲点を挟んで左右対称です。今後も同じ感染者数プロファイルが続くならば,8月末の日別感染者数は7月初めの感染者数(ほぼ0名)と等しくなるはずです。
 
グラフの見方」は図の下方にも挙げてあります。

愛知県が8月6日発表した感染者数のデータに基づいています [図をクリックすると拡大]
Data source:  愛知県新型コロナウイルス感染症対策サイト 
および https://github.com/code4nagoya/covid19/tree/development/data

"τ×平均2"が,"τ×増加率"よりも小さい(下方の)時は収束の傾向(実効再生産数が減少),大きい(上方の)時はいっそう拡大の傾向(実効再生産数が増大)を意味しています。なお,"τ×増加率"自体も日々のデータに応じた最適化により,更新されていることにご注意ください。

グラフの見方


感染確定日データの日別の感染者数の累計が,"累計obs"です。ただし,最新の値で割って,最大値が1となるようにした"累計obs'"をグラフにプロットしています。

累計obsに合致するようにロジスティック関数を最適化し,最適化した関数による計算値が"累計calc"です。この値を最新の累計obsで割った"累計obs'"と"累計calc'"をプロットしています。最新の"累計obs'"は1です。

"日別obs"は,日別の感染者数です。最適化した関数から計算される日別の感染者数が"日別calc"です。

最適化した関数から計算される内的自然増加率 r から計算される実効再生産数が,"τ×増加率"です。ここでの τ (tau) は,感染者が感染させてしまう平均日数で,値は7を採用しています。初期の頃の"τ×増加率"に1を加えた数が基本再生産数に対応すると考えられ,東京都の第1波では2,第2波では1.55程度です。

日別の感染者数から見積もることができる"τ×増加率"に相当する値について,素のデータが曜日ごとのばらつきが大きいため,7日間の移動平均をとった値が"τ×平均"です。第1波について"τ×平均1",第2波について"τ×平均2"としています。最新の3日間では7日間移動平均が適用できませんが,動向を把握するために,最新日は実際の値そのもの,前日では3日間の,前々日では5日間の移動平均を採用しています。そのため,最新日と前日の値の変動の幅は大きくなっています。

これら"τ×平均"は関数モデルが妥当ならば,"τ×増加率"に次第に合致するはずです。"τ×平均1"は第1波の"τ×増加率"によく沿っていて,"τ×平均2"は変化しながらも第2波の"τ×増加率"に追随しています。

"累計calc'""日別calc""τ×増加率"は日付を指定すれば計算できるので,数日後の値もプロットしています。

日別感染者数がピークに達するとき,"日別calc""τ×増加率"は変曲点に来ます。変曲点に来ると"τ×増加率"が初めのころの値の1/2となります。"τ×増加率""τ×平均"が次第に小さくなって,半分となる時期が感染のピークです。このときの累計感染者数を2倍すると,最大値になります。

"日別calc"はピークを挟んでグラフでは左右対称となります(偶関数です)。ピークの前と後では日別感染者数,および,その累計値(こちらは奇関数)はほとんど同じ値になります。

2020/08/05

COVID-19 東京都の感染者数プロファイルの解析 [8月5日]

COVID-19 東京都の感染者数プロファイルの解析

[8月5日]

Profile analyses of COVID-19 affected numbers in Tokyo [August 5th, 2020]


東京都が本日8月5日に発表した感染者数は263名です。確定日の8月4日分は208名で,3日分は243名(46名追加)に変更されました。 確定日ベースの31日分の473名(1名追加)がこれまでの最大です。

連休後の感染者数の増大で,"τ×平均2"が"τ×増加率"よりも大きかった値が,"τ×増加率"に近づいています。"τ×増加率"(実効再生産数)は,初期の値0.56の半分よりも小さい0.22まで低下しました。変曲点(日別感染数のピーク)は確定日ベースの7月29日19時となり,実質的な変曲点は30日と考えることができます。

第1波の環境収容力(累計感染者数)は5,150でしたが,第2波は現時点で15,300と算出されています。第2波がこれまでの経過で進行するならば,第1波の3倍の累計感染者数が見込まれます。
  
グラフの見方」は図の下方に挙げてあります。
 
8月5日発表の東京都の確定日別データ(8月4日まで)に基づいています [図をクリックすると拡大]
 
"τ×平均2"が,"τ×増加率"よりも小さい(下方の)時は収束の傾向(実効再生産数が減少),大きい(上方の)時はいっそう拡大の傾向(実効再生産数が増大)を意味しています。なお,"τ×増加率"自体も日々のデータに応じた最適化により,更新されていることにご注意ください。

グラフの見方


感染確定日データの日別の感染者数の累計が,"累計obs"です。ただし,最新の値で割って,最大値が1となるようにした"累計obs'"をグラフにプロットしています。

累計obsに合致するようにロジスティック関数を最適化し,最適化した関数による計算値が"累計calc"です。この値を最新の累計obsで割った"累計obs'"と"累計calc'"をプロットしています。最新の"累計obs'"は1です。

"日別obs"は,日別の感染者数です。最適化した関数から計算される日別の感染者数が"日別calc"です。

最適化した関数から計算される内的自然増加率 r から計算される実効再生産数が,"τ×増加率"です。ここでの τ (tau) は,感染者が感染させてしまう平均日数で,値は7を採用しています。初期の頃の"τ×増加率"に1を加えた数が基本再生産数に対応すると考えられ,東京都の第1波では2,第2波では1.55程度です。

日別の感染者数から見積もることができる"τ×増加率"に相当する値について,素のデータが曜日ごとのばらつきが大きいため,7日間の移動平均をとった値が"τ×平均"です。第1波について"τ×平均1",第2波について"τ×平均2"としています。最新の3日間では7日間移動平均が適用できませんが,動向を把握するために,最新日は実際の値そのもの,前日では3日間の,前々日では5日間の移動平均を採用しています。そのため,最新日と前日の値の変動の幅は大きくなっています。

これら"τ×平均"は関数モデルが妥当ならば,"τ×増加率"に次第に合致するはずです。"τ×平均1"は第1波の"τ×増加率"によく沿っていて,"τ×平均2"は変化しながらも第2波の"τ×増加率"に追随しています。

"累計calc'""日別calc""τ×増加率"は日付を指定すれば計算できるので,数日後の値もプロットしています。

日別感染者数がピークに達するとき,"日別calc""τ×増加率"は変曲点に来ます。変曲点に来ると"τ×増加率"が初めのころの値の1/2となります。"τ×増加率""τ×平均"が次第に小さくなって,半分となる時期が感染のピークです。このときの累計感染者数を2倍すると,最大値になります。

"日別calc"はピークを挟んでグラフでは左右対称となります(偶関数です)。ピークの前と後では日別感染者数,および,その累計値(こちらは奇関数)はほとんど同じ値になります。

2020/08/04

COVID-19 東京都の感染者数プロファイルの解析 [8月4日]

COVID-19 東京都の感染者数プロファイルの解析

[8月4日]

Profile analyses of COVID-19 affected numbers in Tokyo [August 4th, 2020]


東京都が本日8月4日に発表した感染者数は309名です。確定日の8月3日分は197名で,2日分は207名(74名追加)に,1日分は358名(29名追加)に変更されました。 確定日ベースの31日分の472名(10名追加)がこれまでの最大です。

連休後の感染者数の増大で,"τ×平均2"が"τ×増加率"よりも大きかった値が,"τ×増加率"に近づきました。"τ×平均2"と"τ×増加率"がともにやや小さくなり,初期の頃の値の半分を下回りました。変曲点(日別感染数のピーク)は確定日ベースの7月29日22時で,ほぼ確定です。なお,昨日のブログの時刻の取り扱いに記したように,実質的な変曲点は30日と考えることができます。

7月24日前後の週は日別感染者数が少なく,その様子が"τ×平均2"に現れています。その影響で変曲点が2日間ほど早まりました。1日早まると約600名の減少なので,2日間では約1,200名も感染者が少なくなったはずです。7月23日の時点での"COVID-19 感染者数プロファイルの計算モデルと見方"の図を現時点での結果と併せて解釈しても,このブログでの解析の精度は良好ではないでしょうか。
  
グラフの見方」は図の下方に挙げてあります。
 
8月4日発表の東京都の確定日別データ(8月3日まで)に基づいています [図をクリックすると拡大]
 
"τ×平均2"が,"τ×増加率"よりも小さい(下方の)時は収束の傾向(実効再生産数が減少),大きい(上方の)時はいっそう拡大の傾向(実効再生産数が増大)を意味しています。なお,"τ×増加率"自体も日々のデータに応じた最適化により,更新されていることにご注意ください。

グラフの見方


感染確定日データの日別の感染者数の累計が,"累計obs"です。ただし,最新の値で割って,最大値が1となるようにした"累計obs'"をグラフにプロットしています。

累計obsに合致するようにロジスティック関数を最適化し,最適化した関数による計算値が"累計calc"です。この値を最新の累計obsで割った"累計obs'"と"累計calc'"をプロットしています。最新の"累計obs'"は1です。

"日別obs"は,日別の感染者数です。最適化した関数から計算される日別の感染者数が"日別calc"です。

最適化した関数から計算される内的自然増加率 r から計算される実効再生産数が,"τ×増加率"です。ここでの τ (tau) は,感染者が感染させてしまう平均日数で,値は7を採用しています。初期の頃の"τ×増加率"に1を加えた数が基本再生産数に対応すると考えられ,東京都の第1波では2,第2波では1.55程度です。

日別の感染者数から見積もることができる"τ×増加率"に相当する値について,素のデータが曜日ごとのばらつきが大きいため,7日間の移動平均をとった値が"τ×平均"です。第1波について"τ×平均1",第2波について"τ×平均2"としています。最新の3日間では7日間移動平均が適用できませんが,動向を把握するために,最新日は実際の値そのもの,前日では3日間の,前々日では5日間の移動平均を採用しています。そのため,最新日と前日の値の変動の幅は大きくなっています。

これら"τ×平均"は関数モデルが妥当ならば,"τ×増加率"に次第に合致するはずです。"τ×平均1"は第1波の"τ×増加率"によく沿っていて,"τ×平均2"は変化しながらも第2波の"τ×増加率"に追随しています。

"累計calc'""日別calc""τ×増加率"は日付を指定すれば計算できるので,数日後の値もプロットしています。

日別感染者数がピークに達するとき,"日別calc""τ×増加率"は変曲点に来ます。変曲点に来ると"τ×増加率"が初めのころの値の1/2となります。"τ×増加率""τ×平均"が次第に小さくなって,半分となる時期が感染のピークです。このときの累計感染者数を2倍すると,最大値になります。

"日別calc"はピークを挟んでグラフでは左右対称となります(偶関数です)。ピークの前と後では日別感染者数,および,その累計値(こちらは奇関数)はほとんど同じ値になります。

2020/08/03

COVID-19 東京都の感染者数プロファイルの解析 [8月3日]

COVID-19 東京都の感染者数プロファイルの解析

[8月3日]

Profile analyses of COVID-19 affected numbers in Tokyo [August 3rd, 2020]


東京都が本日8月3日に発表した感染者数は258名で,確定日別のデータは4日になってから更新がありました。以下は更新後のデータを用いた記述に変更されました。

確定日の8月2日分は133名で,1日分は329名(37名追加)に,7月31日分は462名(78名追加)にと大きな追加変更がありました。 確定日ベースで31日分がこれまでの最大です。

"τ×平均2"が"τ×増加率"よりも値が大きかったのですが,小さめの値となりました。1週間前の土曜日から月曜日にかけての"日別obs"よりもがここ数日は値は大きいのですが,"τ×平均2"と"τ×増加率"がともにやや小さくなりつつあります。グラフには明らかに収束への傾向が出ています。変曲点(日別感染数のピーク)は確定日ベースの7月29日23時です。

このブログでは,計算やグラフの作成にはWindows版のMicrosoft Excelを用いています。日時の扱いは,例えば,確定日の人数はその確定日の午前0時に起こった事象としています。計算される変曲点などの日時,グラフの日付などはこのような時刻の取り扱いに依存しています。

上記の7月29日23時という日時は,実質的に30日を意味しています。データの確度とばらつき,得られる結果の精度を考慮すると,目途としての日時であると考えましょう。ただし,相対的な日時の増減には意味はあります。
 
グラフの見方」は図の下方に挙げてあります。
 
8月3日(4日更新)発表の東京都の確定日別データ(8月2日まで)に基づいています [図をクリックすると拡大]
 
"τ×平均2"が,"τ×増加率"よりも小さい(下方の)時は収束の傾向(実効再生産数が減少),大きい(上方の)時はいっそう拡大の傾向(実効再生産数が増大)を意味しています。なお,"τ×増加率"自体も日々のデータに応じた最適化により,更新されていることにご注意ください。

グラフの見方


感染確定日データの日別の感染者数の累計が,"累計obs"です。ただし,最新の値で割って,最大値が1となるようにした"累計obs'"をグラフにプロットしています。

累計obsに合致するようにロジスティック関数を最適化し,最適化した関数による計算値が"累計calc"です。この値を最新の累計obsで割った"累計obs'"と"累計calc'"をプロットしています。最新の"累計obs'"は1です。

"日別obs"は,日別の感染者数です。最適化した関数から計算される日別の感染者数が"日別calc"です。

最適化した関数から計算される内的自然増加率 r から計算される実効再生産数が,"τ×増加率"です。ここでの τ (tau) は,感染者が感染させてしまう平均日数で,値は7を採用しています。初期の頃の"τ×増加率"に1を加えた数が基本再生産数に対応すると考えられ,東京都の第1波では2,第2波では1.55程度です。

日別の感染者数から見積もることができる"τ×増加率"に相当する値について,素のデータが曜日ごとのばらつきが大きいため,7日間の移動平均をとった値が"τ×平均"です。第1波について"τ×平均1",第2波について"τ×平均2"としています。最新の3日間では7日間移動平均が適用できませんが,動向を把握するために,最新日は実際の値そのもの,前日では3日間の,前々日では5日間の移動平均を採用しています。そのため,最新日と前日の値の変動の幅は大きくなっています。

これら"τ×平均"は関数モデルが妥当ならば,"τ×増加率"に次第に合致するはずです。"τ×平均1"は第1波の"τ×増加率"によく沿っていて,"τ×平均2"は変化しながらも第2波の"τ×増加率"に追随しています。

"累計calc'""日別calc""τ×増加率"は日付を指定すれば計算できるので,数日後の値もプロットしています。

日別感染者数がピークに達するとき,"日別calc""τ×増加率"は変曲点に来ます。変曲点に来ると"τ×増加率"が初めのころの値の1/2となります。"τ×増加率""τ×平均"が次第に小さくなって,半分となる時期が感染のピークです。このときの累計感染者数を2倍すると,最大値になります。

"日別calc"はピークを挟んでグラフでは左右対称となります(偶関数です)。ピークの前と後では日別感染者数,および,その累計値(こちらは奇関数)はほとんど同じ値になります。

2020/08/02

COVID-19 東京都の感染者数プロファイルの解析 [8月2日]

COVID-19 東京都の感染者数プロファイルの解析

[8月2日]

Profile analyses of COVID-19 affected numbers in Tokyo [August 2nd, 2020]


東京都が本日8月2日に発表した感染者数は292名で,すべてが確定日の8月1日の分です。7月31日分の384名に変更はありませんでした。このようなケースは初めてでしょう。

"τ×平均2"が"τ×増加率"よりも値が大きかったのですが,同じ値となりました。"日別obs"が"日別calc"と,1日値も7日間平均値もほぼ等しくなりました。変曲点(日別感染数のピーク)は確定日ベースの7月29日23時のままです。

グラフの見方」は図の下方に挙げてあります。
 
8月2日発表の東京都の確定日別データ(8月1日まで)に基づいています [図をクリックすると拡大]
 
"τ×平均2"が,"τ×増加率"よりも小さい(下方の)時は収束の傾向(実効再生産数が減少),大きい(上方の)時はいっそう拡大の傾向(実効再生産数が増大)を意味しています。なお,"τ×増加率"自体も日々のデータに応じた最適化により,更新されていることにご注意ください。

グラフの見方


感染確定日データの日別の感染者数の累計が,"累計obs"です。ただし,最新の値で割って,最大値が1となるようにした"累計obs'"をグラフにプロットしています。

累計obsに合致するようにロジスティック関数を最適化し,最適化した関数による計算値が"累計calc"です。この値を最新の累計obsで割った"累計obs'"と"累計calc'"をプロットしています。最新の"累計obs'"は1です。

"日別obs"は,日別の感染者数です。最適化した関数から計算される日別の感染者数が"日別calc"です。

最適化した関数から計算される内的自然増加率 r から計算される実効再生産数が,"τ×増加率"です。ここでの τ (tau) は,感染者が感染させてしまう平均日数で,値は7を採用しています。初期の頃の"τ×増加率"に1を加えた数が基本再生産数に対応すると考えられ,東京都の第1波では2,第2波では1.55程度です。

日別の感染者数から見積もることができる"τ×増加率"に相当する値について,素のデータが曜日ごとのばらつきが大きいため,7日間の移動平均をとった値が"τ×平均"です。第1波について"τ×平均1",第2波について"τ×平均2"としています。最新の3日間では7日間移動平均が適用できませんが,動向を把握するために,最新日は実際の値そのもの,前日では3日間の,前々日では5日間の移動平均を採用しています。そのため,最新日と前日の値の変動の幅は大きくなっています。

これら"τ×平均"は関数モデルが妥当ならば,"τ×増加率"に次第に合致するはずです。"τ×平均1"は第1波の"τ×増加率"によく沿っていて,"τ×平均2"は変化しながらも第2波の"τ×増加率"に追随しています。

"累計calc'""日別calc""τ×増加率"は日付を指定すれば計算できるので,数日後の値もプロットしています。

日別感染者数がピークに達するとき,"日別calc""τ×増加率"は変曲点に来ます。変曲点に来ると"τ×増加率"が初めのころの値の1/2となります。"τ×増加率""τ×平均"が次第に小さくなって,半分となる時期が感染のピークです。このときの累計感染者数を2倍すると,最大値になります。

"日別calc"はピークを挟んでグラフでは左右対称となります(偶関数です)。ピークの前と後では日別感染者数,および,その累計値(こちらは奇関数)はほとんど同じ値になります。

COVID-19 東京都の感染者数プロファイルの解析 [8月1日]

COVID-19 東京都の感染者数プロファイルの解析

[8月1日]

Profile analyses of COVID-19 affected numbers in Tokyo [August 1st, 2020]


東京都が本日8月1日に発表した感染者数は472名で,31日のこれまでの最大値463名を更新しました。確定日別のデータは,31日分が384名です。30日分が397名(79名追加)となり,29日分が451名(7名追加)でこれまでの最大です。

29日から31日の"τ×平均2"が"τ×増加率"よりも値が大きくなり,連休中の小さかった分を打ち消し,感染者数の増大を示しています。

"日別obs"の7日間平均は"日別calc"の7日間平均値にほぼ等しくなりました。"τ×増加率"のカーブが示す感染ピークは確定日ベースの7月30日に移りつつあります。

グラフの見方」は図の下方に挙げてあります。
 
8月1日発表の東京都の確定日別データ(7月31日まで)に基づいています [図をクリックすると拡大]
 
"τ×平均2"が,"τ×増加率"よりも小さい(下方の)時は収束の傾向(実効再生産数が減少),大きい(上方の)時はいっそう拡大の傾向(実効再生産数が増大)を意味しています。なお,"τ×増加率"自体も日々のデータに応じた最適化により,更新されていることにご注意ください。

グラフの見方


感染確定日データの日別の感染者数の累計が,"累計obs"です。ただし,最新の値で割って,最大値が1となるようにした"累計obs'"をグラフにプロットしています。

累計obsに合致するようにロジスティック関数を最適化し,最適化した関数による計算値が"累計calc"です。この値を最新の累計obsで割った"累計obs'"と"累計calc'"をプロットしています。最新の"累計obs'"は1です。

"日別obs"は,日別の感染者数です。最適化した関数から計算される日別の感染者数が"日別calc"です。

最適化した関数から計算される内的自然増加率 r から計算される実効再生産数が,"τ×増加率"です。ここでの τ (tau) は,感染者が感染させてしまう平均日数で,値は7を採用しています。初期の頃の"τ×増加率"に1を加えた数が基本再生産数に対応すると考えられ,東京都の第1波では2,第2波では1.55程度です。

日別の感染者数から見積もることができる"τ×増加率"に相当する値について,素のデータが曜日ごとのばらつきが大きいため,7日間の移動平均をとった値が"τ×平均"です。第1波について"τ×平均1",第2波について"τ×平均2"としています。最新の3日間では7日間移動平均が適用できませんが,動向を把握するために,最新日は実際の値そのもの,前日では3日間の,前々日では5日間の移動平均を採用しています。そのため,最新日と前日の値の変動の幅は大きくなっています。

これら"τ×平均"は関数モデルが妥当ならば,"τ×増加率"に次第に合致するはずです。"τ×平均1"は第1波の"τ×増加率"によく沿っていて,"τ×平均2"は変化しながらも第2波の"τ×増加率"に追随しています。

"累計calc'""日別calc""τ×増加率"は日付を指定すれば計算できるので,数日後の値もプロットしています。

日別感染者数がピークに達するとき,"日別calc""τ×増加率"は変曲点に来ます。変曲点に来ると"τ×増加率"が初めのころの値の1/2となります。"τ×増加率""τ×平均"が次第に小さくなって,半分となる時期が感染のピークです。このときの累計感染者数を2倍すると,最大値になります。

"日別calc"はピークを挟んでグラフでは左右対称となります(偶関数です)。ピークの前と後では日別感染者数,および,その累計値(こちらは奇関数)はほとんど同じ値になります。