2021/08/07

COVID-19 東京都の感染者数プロファイルの解析 [8月7日, 2021年]

COVID-19 東京都の感染者数プロファイルの解析 [8月7日, 2021年]

Profile analyses of COVID-19 affected numbers in Tokyo [August 7th, 2021]

 
東京都が発表した確定日別の感染者数を用いて,感染者数のプロファイルを解析しました。2021年8月7日のデータによると,感染者数のピークはかなり早まって8月2日(報道発表の速報データの日付では3日)と得られました。実際に感染が最大となったのは7月26日頃となります。
 
前回のブログ(7月10日更新)の"東京都の感染者数プロファイルの解析"では,新たなプロファイル"第5波"を導入していました。東京都の感染者数のプロファイルを見ると,7月11日頃を境に,第5波の傾向に変化が見られ,増加傾向が著しくなりました。そこで,第5波が2つのロジステック関数のプロファイルとして,前回のプロファイルを5Aとし,さらに,5Bを追加して,累積の感染者数に対して関数のパラメータを最適化しました(先立つ第3波と第4波のパラメータも同時に最適化しています)。最適化の方法は従来の解析と同じです
 
ただし,7月22日から25日までの4連休の感染者数は少なく報告されることから,通常の日曜日の感染者数の比率(計算値に対する報告数の割合)に近くなるとまず仮定して解析を進め,その比率の挙動に注意しながら,次第に比率を更新された比率に置き換えました。この操作は報告数を計算値に対応させたことに等しいので残差が0に近くなります。これは,最小二乗法にこれら日々の値を含めない(あるいは重みをほぼ0にする)ことに相当します。この操作の後に,減少分を後日の増加分で補填する処理を行いました。その他の日々については,曜日ごとの過去の比率データで補正して曜日による変動を低減しています。これら操作により,ある期間の累計感染者数は実際の累計数とは乖離させないという条件を付しています(前回のブログにて説明しました)。なお,連休前の7月18日の時点での解析を図3として後方に挙げてあります。
 
図1は,日別の感染者数(日別obs),その7日間移動平均値(日別ave),本ブログの解析による日別の感染者数の計算値(日別calc),そして"再生産率"を挙げます。"再生産率"は"実効再生産数"に相当する値で,1よりも大きければ大きいほど感染は拡大し,1でピーク(増加時。減少時には底の値),1よりも小さければ小さいほど減少・収束に向かう傾向が大きくなります。

第4波のプロファイルは,5月3日が変曲点(ほぼピークに相当)で,基本再生産数相当値(R0)は1.49,環境収容力(期間全体の累計感染者数)はおよそ46,000名です。これらのパラメータ値はこれまでのブログからは変化がほとんどありません。本ブログの日付は確定日ベースで,報道発表データ(当日分の数は1%程度,前日分が約80%,残りがその前の日付の分です)よりは概ね1日早くなります(報道発表の日付は1日を加える)。なお,実効再生産数は感染が生じた日が基準なので,"再生産率"を実効再生産数に対応させる際は,日付から7日を差し引いてグラフをご覧ください。
 
第4波プロファイルから乖離する感染者数の増加分が5月17日頃に現れだしました。6月12日の時点の解析では,増加分を反映する新たなプロファイルを第4波Bとして,その増加の傾向を指摘しました。6月26日の解析では,このプロファイルを"第5波"として,その特長を調べました。今回のプログでは第5波Aとしているこのプロファイルは,7月20日頃に変曲点(ピーク)に達しました。プロファイルの環境収容力(全期間の感染者数)は第4波のプロファイルよりは少し数が大きくなっています。
 
再生産率は,日別の感染者数が最小となった6月11日から1を上回りはじめ,第5波となりました。6月30日には再生産率は1.28まで増加し,ほぼ横ばいとなりました。これはプロファイル5Aが寄与したもので,"アルファ型"(イギリス型)の感染プロファイルを反映していると考えられます。
 
その後,7月11日頃から急激な増加を見せ始め,24日には1.73まで大きくなりました。これは1週間でおよそ1.7倍の日感染者を生ずる大きな値です。この様子を反映してるのがプロファイル5Bで,"デルタ型"(インド型)の感染力の強さと,出現の割合を示唆しています。その後は減少に転じ,8月2日には1を切ってピークを迎えたました。その後も,大きな感染者数が続いていますが,やがて急速な減少傾向に入るものと考えられます。この減少傾向は8月15日頃までは著しく,その後はやはり減少傾向にあるプロファイル5Aが効いてきて,やや緩やかな減少へと推移します。
 
第5波はまだ進行中なので,プロファイルの現在の値は暫定的です。とくに変曲点からの日数の経過はまだわずか4日で,しかも直前に4連休があったこと,5Aと5Bの2つプロファイルが近接して重なっているので,確度はまだ高くはありません(変曲点を過ぎておおむね1週間を過ぎると確度は高くなります)。
 
プロファイル5Aは,変曲点が7月20日,基本再生産数相当値(R0)は第4波よりも少し大きい1.54,環境収容力がおよそ49,700名です。5Bは,変曲点が5Aから13日遅い8月2日,基本再生産数相当値(R0)は2.60,環境収容力がおよそ58,000名です。5Aの最大の日感染者数は約900名,5Bは約3,300名です。これらが重なった8月2日には約4,020名の最大の計算値となっています。確定日データでは8月3日の値が約4,780名と見積もられ(公表値は暫定的で,まだ確定していません),曜日補正を施した解析での値の約4,730名とよく対応します。なお,報道された8月4日の速報データでは4,166名で,曜日を考慮すると約4,050名になりますので,解析との差は0.7%と僅かです。
 
第5波のプロファイルの合計の累計感染者数(環境収容力)は約104,600名となり,第4波のプロファイルよりもはるかに大きい2.3倍です。
 
東京都は7月12日に緊急事態宣言を発出し,その効果が現れるのは2週間後の7月26日以降と考えられます。プロファイルを見ると,26日以降にプロファイルのプラト―の見え始めていいますが,効果が顕著に現れているようには見えません。なお,今回の解析では第5波のピークを現時点では8月2日としていますが,その後もやや大きな感染者数が報告されています。ピークが高い状態がしばらく続き,ピークも数日は遅くなるかもしれません。
 
先の解析では8月中旬にピークが現れると予想していましたが,このように早期に減少に転じた要因としては,デルタ株の大きな基本再生産数相当値(急速な増大は速やかな減少につながる=感染者者の集団の多数を感染させてしまって,非感染者を減ずる飽和現象の効果),人々の対応,ワクチン接種の進行による効果,などが考えられます。 今後の状況には,緊急事態宣言の効果(有意に効果があればですが)が,減少の傾向を加速させていくのではないでしょうか。
 
1. 東京都が8月7日発表の確定日別データ(8月6日まで)に基づく [図をクリックすると拡大]
  
図2に東京都の感染者数プロファイル解析の詳細を示します。第3波のプロファイルC(日別感染者数はD f3C calc),第4波のプロファイル(D f4 calc),第5波Aのプロファイル(D f5A calc)と第5波B(D f5B calc),これまでのすべてのプロファイルを合成した計算値(日別calc)を示しています。感染者数の累計値(累計obs')に計算値を最適化した結果(累計calc')も図に示してあります(最新の累計感染者数で除して最大値が1.6となるように規格化した値です)。
図2. 東京都の感染者数プロファイルの最適化の詳細 [クリックで拡大]
 
第5波AとBについての"τ×平均"と"τ×増加率"の2つの指標もプロットしてあります。"τ×増加率"は内的自然増加率の理論的な変化を表し,実際のデータからの"τ×平均"が,最適化で得られるτ×増加率をよく追随していれば,解析モデルと実際のデータの一致が良好であることを意味します。既に終息の状態にある第4波プロファイルはこれらの合致が良好で,感染の形態(変異株の構成が単一,など)が対象の期間にわたって一様であることを示唆していました。図の第5波AとBについては,"τ×平均"と"τ×増加率"の値が初期の半分を過ぎる時点が変曲点なので,すでにピークを過ぎています。なお7月18日から26日頃のこれら両者の指標の一致度がやや悪く(連休の影響を避けるため重みを小さくしています),その後はその以前の延長に沿っているので,現在のパラメータは妥当と考えています。
 
解析では,できるだけ少ない数のロジスティック関数を用いて,関数の和として累積の感染者数へ最適化しています。用いているデータは暦日(日付,曜日,休日)についての過去の累積感染者数のみです。 したがって,予測ではありません。新たなプロファイルが現れた時には,過去のプロファイルからの乖離としてその出現を検知できます。プロファイルの確度は出現の初期には低く,おおむね変曲点を1週間を過ぎると信頼に値する確度になります。もちろん,新たな出現とその性状は見通すことはできません。また,結果も報告(公表)されるデータの性質と正確さに依存しています。結果の解釈は,結果を観る観点にも大いに依存していますので,ご留意ください。

図の見方は,"COVID-19 感染者数プロファイルの計算モデルと見方"をご参考ください。

[7月18日時点]
 
東京都は7月18日に速報の感染者数のみを発表し,確定日別データの発表はありませんでした。7月18日の速報データによる解析を図3(図1に相当)に挙げておきます。第5波Bを組み込んであり,急速な立ち上がりを示しています。変曲点は8月11日以降で,基本再生産数相当値は1.6,環境収容力は14万名余りでした。現在のパラメータは基本再生産数相当値は2.6と大きくなっており,これに対応して環境収容力の低減,変曲点までの日数の短縮がありました。
 
3. 東京都が7月18日発表の速報日別データに基づく [図をクリックすると拡大]

2021/07/10

COVID-19 東京都の感染者数プロファイルの解析 [7月10日更新; 2021年]

COVID-19 東京都の感染者数プロファイルの解析 [7月3日,10日更新: 2021年]

Profile analyses of COVID-19 affected numbers in Tokyo [July 3rd and 10th updated; 2021]

 
東京都が発表した確定日別の感染者数を用いて,感染者数のプロファイルを解析しました。
本文は2021年7月3日のデータによるもので,10日のデータによる解析を追加・更新しました。6月の解析についても後述してあります。
 
[7月10日追加]  2021年7月10日に発表した確定日別データによる
 
東京都感染者数(7月10日までの確定日データ)では,第5波の傾向が先週に入って変わりました。 先週に入ってからの増分が影響し,ピークが7日間も遅くなっています。図5は図1に相当するものです。
 
第5波のプロファイルの累計感染者数(環境収容力)は約49,000名となり,第4波のプロファイルよりも大きく得られました。基本再生産数相当値(感染の始まりの再生産数)は1.54,変曲点(ピーク)は7月22日 となりました。9日時点での再生産率(実効再生産数相当値)は1.19で,1週間後は日別感染者数はおよそ1.2倍となるペースです。
 
この傾向に重みを付加したプロファイル(黒い破線)では,ピークが8月1日まで遅くなって,プロファイルからの累計数が第4波(環境収容力で約44,000名)の倍の約85,000名まで増えてしまいます。
 
図5. 東京都が7月10日発表の確定日別データ(7月9日まで)に基づく [図をクリックすると拡大]

図6は図2に相当します。東京都は6月21日までは緊急事態宣言の期間でした。それにも関わらず感染者数は増加の傾向にありました。 
 
図5のグラフを注視すると,6月27日からの週は日別感染者数はやや少なく,7月4日からの週は感染者数は多めになっています。まん延防止等重点措置に入って2週間を経過した先週の7月4日以降は増加のペースが大きくなっています。これにはデルタ株のまん延に起因しているかもしれません。
 
図6の"τ×平均2"に,減少と増加の様子がより明瞭に現れています。この増加のため,ピークが遅くなりました(まだ値が半減していないのでピークは未確定です)。第4波の"τ×増加率1"と"τ×平均1"は一致度が良好で,値も小さくなって,既に終息状態にあります。なお,図5の黒い破線は,7月4日からのデータについて,最小二乗法の重みを増して得たものです。
 
緊急事態宣言の期間中の感染者数増加の傾向にもかかわらず,延防止等重点措置に移行した結果として,延防止等重点措置の期間の3週間の感染者数への寄与は,7月11日に緊急事態宣言にまた戻ったとしても,今から2週間は続きます。その間には4連休,オリンピックの開始があります。連休が明けた後は,今年の新年の後,大型連休の後に見られたような,大きな日別感染者数の増大が現れるのでしょうか。一方では,ワクチン接種が進行し,その効果が徐々に現れるのではとの期待の気持ちもありますが,接種の効果は徐々に発現するものと思われます。
 
なお,東京都の過去の緊急事態宣言とまん延防止等措置の発出は,感染者数の減少にはほとんど効果が無いとの公的な定量的な評価(国立感染症研究所の解析チーム)があり,また,私自身のこれまでの解析からも同様に効果はほとんど無いとの所感です。7月下旬から8月上旬の推移は,最後の山場とも思われ,多大な留意と細心の対処が必要です。
 
図2. 東京都の感染者数プロファイルの最適化の詳細 [クリックで拡大]
 
[7月3日]  東京都が2021年7月3日に発表した確定日別データによる
 
前回のブログ(5月29日更新)の"東京都の感染者数プロファイルの解析"では,第3波を4つのプロファイルA,B,CとDで表していました。第3波Bが年末年始に大きなピークとして現れた第3波の主要なプロファイルです。第4波はただ1つのプロファイルで表していましたが,6月に入って,第4波プロファイルでは記述しがたい感染者数の増加が認められたので,新たなプロファイル"第5波"を導入しました。
 
図1は,日別の感染者数(日別obs),その7日間移動平均値(日別ave),本ブログの解析による日別の感染者数の計算値(日別calc),そして"再生産率"を挙げます。"再生産率"は"実効再生産数"に相当する値で,1よりも大きければ大きいほど感染は拡大し,1でピーク(または底の値),1よりも小さければ小さいほど減少・収束に向かう傾向が大きくなります。
 
1. 東京都が7月3日発表の確定日別データ(7月2日まで)に基づく [図をクリックすると拡大]
 
第4波プロファイルを越える感染者数の乖離増加分が,5月17日頃に現れだしました。6月12日の時点では,増加分を反映する新たなプロファイルを第4波Bとして,その増加の傾向を指摘しました(図3として後述)。6月26日には,このプロファイルを"第5波"として,その特長を調べました(図4として後述)。今回のプログでは,第5波が7月12日頃に変曲点(ピーク)に達し,プロファイルの環境収容力(全期間の感染者数)が第4波のプロファイルよりは少し数が小さくなると考えられます。

第4波のプロファイルは,5月3日が変曲点(ほぼピークに相当)で,基本再生産数相当値(R0)は1.49,環境収容力はおよそ46,000名です。なお,本ブログの日付は確定日ベースで,報道発表データ(当日分は1%程度,前日分が約80%,残りがその前の日付の分です)よりは概ね1日早くなります(1日差し引く)。なお,実効再生産数は感染が生じた日が基準なので,"再生産率"を実効再生産数に対応させる際は,日付から7日を差し引いてグラフをご覧ください。
 
再生産率は,日別の感染者数が最小となった6月11日から1を上回りはじめ,第5波となりました。6月25日の1.27まで増加し,その後は減少し始めています。増加と減少のペースは第4波よりも早く,現在は1.21と依然として大きな値ですが,7月12日は1よりも小さくなってピークとなる見込みです。
 
第5波のプロファイルの現在の値は,変曲点が7月12日,基本再生産数相当値(R0)が1.65,環境収容力が32,000名です。現在はまだ変曲点に達していないため,これらの数値の確度は高くありません。変曲点を過ぎておおむね1週間を過ぎると確度はとても高くなります。7月12日の感染者数の計算値(平均の日別aveに近い)は710名で,7月22日には520名の6月26日頃の値に近くなります。なお,週内の曜日ごとの変動を考慮すると,日別感染者数は7月13日頃が最大で930名,6-9日と14-16日には850名程度の大きな数が算出されています。なお,報道発表ベースでは7月14日のように,プラス1日で,やや少なめの50名ほどを減じた数が見込まれます。
  
図2に東京都の感染者数プロファイルの詳細を示します。第3波のプロファイルB(日別感染者数はD f3B calc),プロファイルD(D f3D calc),第4波のプロファイル(D f4 calc),第5波のプロファイル(D f5 calc)と,これまでのすべてのプロファイルを合成した計算値(日別calc)を示しています。感染者数の累計値(累計obs')に計算値を最適化した結果(累計calc')も図4に示してあります(最新の累計感染者数で除して最大値が1となるように規格化した値です)。
 
今回の最適化解析では,確定日データとして報告される週内の感染者数が土,日,月曜日が少なめ,火,水,木,金曜日が多めになっています。これは週末に少なく診断,確定された感染者数が,その後の日々で補填される形で増えるためです(休祭日があると同様になります)。過去の曜日ごとの減少と増加を統計的に扱い,感染者数の減少と増加の変動を規格化し,変動率を週内で平均化するとほぼ1になります。これらを土曜日から金曜日まで積算すると,週内の変動はほぼ相殺されます。金曜日の累計感染者数は変動の影響を受け難いことから,金曜日の値は変更せずに,週内の変動を補填して補正しています。こうして補正した累計データから日別aveを計算し,図にプロットしています。この補正により,日別aveと日別calcの一致が著しく改善されています。なお,本ブログの解析での精密化は,累計感染者数に対して計算値を最小二乗法で精密化していることから,このような補正は得られるパラメータへは僅かな影響しか及ぼしていません。
 
図2. 東京都の感染者数プロファイルの最適化の詳細 [クリックで拡大]
 
第4波と第5波についての"τ×平均"と"τ×増加率"の2つの指標もプロットしてあります。"τ×増加率"は内的自然増加率の理論的な変化を表し,実際のデータからの"τ×平均"が,最適化で得られるτ×増加率をよく追随していれば,解析モデルと実際のデータの一致が良好であることを意味します。第4波プロファイルは,両者の値が0に近づいて既に終息の状態にあり,これらの合致が良好で,感染の形態(変異株の構成が単一,など)が対象の期間にわたって一様であることを示唆します。第5波については,"τ×平均2"と"τ×増加率2"の値が初期の半分を過ぎる時点が変曲点なので,まだピークには達しておらず,その日は7月12日頃と推定されます。

図の見方は,"COVID-19 感染者数プロファイルの計算モデルと見方"をご参考ください。

[6月12日時点]
 
東京都6月12日発表の確定日別の感染者数で,その日の解析です。図3が図1に相当する解析結果です。
 
3. 東京都が6月12日発表の確定日別データ(6月11日まで)に基づく [図をクリックすると拡大]
 
第4波Aが第4波のプロファイルで,第4波Bが本日の第5波のプロファイルとなりました。
 
図の黒い破線の"第4波5/17"は,5月17日時点の解析で得た第4波のプロファイル("第3波D"と"第4波"の和)です。第4波Bが5月初めに現れても,第4波のプロファイルは6月11日の時点では"第4波5/17"とほぼ同じで,破線の"第4波5/17"よりも上の部分が第5波になっていること,上の部分がロジステック関数で表されることが判ります。この寄与は,既に日感染者数の半分を越えています。また,赤い矢印の箇所で増加傾向が明瞭に表れています。
 
[6月26日更新]
 
東京都6月26日発表の確定日別の感染者数で,その日の解析です。図4が図1と図3に相当する解析結果です。
4. 東京都が6月26日発表の確定日別データ(6月25日まで)に基づく [図をクリックすると拡大]
 
この時点で"第5波"として,このプロファイルが第4波に近い規模の感染を指摘しました。ただ,変曲点は6月19日頃,環境収容力は45,000名と得られました。基本再生産数相当値が1.58と小さく(緩やかに増減)算出されたことから,7月3日の結果と比べて,ピークが1週間遅れ,環境収容力が10,300名多く得られていました。

2021/05/29

COVID-19 兵庫県の感染者数プロファイルの解析 [4月25日,5月9日,16日,24日,29日更新]

COVID-19 兵庫県の感染者数プロファイルの解析 [4月25日,5月9日,16日,24日,29日更新]

Profile analyses of COVID-19 affected numbers in Hyougo Pref. [April 25th, May 9th, 16th, 24th, and 29th updated, 2021]

 
兵庫県の新型コロナウイルス感染症COVID-19の感染者数(兵庫県発表,4月25日現在)のプロファイルをロジスティック関数への最適化により解析しました。使用したデータは,NHKが公表している「新型コロナウイルスデータ一覧」からの感染者数です。
 
解析の手法と結果の見方などについては,9月11日の"東京都の感染者数プロファイルの解析"のブログをご覧ください。
 
このブログでの兵庫県のCOVID-19の第3波は2つのプロファイルAとB,第4波は1つのプロファイルで最適化の近似ができました。兵庫県の場合は最適化が容易で,第1波の1個と第2波の2個と合わせて,わずか6個のプロファイルです。
 
[5月29日更新]
 
兵庫県の感染者数を5月29日までのデータで解析しました。図0-3は,4月25日記載の図3に相当する,更新した解析結果を表しています。
 
結果は,5月24日のパラメータと同じく得られました。図では,5月17日の第4波プロファイルを破線で"第4波5/17"としてプロットしてあります。最新のプロファイルと見分けができないほど重なっています。兵庫県では,感染の傾向がこの間は全く変化していないことになります。
 
5月31日までの第4波の累計感染者数は21,715名と算出され,環境収容力の22,571名との差の856名が6月1日以降の累計感染者数の見積となります。第4波の全体のわずか4%にも満たない数です。感染者数を減ずるという観点からは,緊急事態宣言の意義は何なのでしょうか?[更新は以上]
 
図0-3. 兵庫県の感染者数と最適化による計算値(5月29日) [図をクリックすると拡大]
 
[5月24日更新]

兵庫県の感染者数を5月24日までのデータで解析しました。図0-2は,4月25日記載の図3に相当する,更新した解析結果を表しています。
 
第4波のプロファイルのピークは4月25日と,約1日遅くなりました。環境収容力は22,570名,基本再生産数相当値は1.64です。図1に破線で示した"第4波5/16"と比べると,後方にプロファイルが広がっています。前回のべたように,基本再生産数相当値が0.01とわずかに小さくなり,プロファイルの幅が後方に広がりました。これに対応して環境収容力が約1,000だけ大きくなりました。
 
上記の変化は,感染傾向の変化を示しているというよりは,大型連休の影響がその後のデータで補完され,データ全体の整合性が満たされたことによると考えられます。第4波のプロファイルは非常に確度が高くなっていると思われ,新たなプロファイルが現れなければ,このプロファイルに沿って感染が進行するでしょう。すなわち,プロファイルに変化が現れれば,それは新たな感染パターンの始まりといえます。
 
図0-2. 兵庫県の感染者数と最適化による計算値(5月24日) [図をクリックすると拡大]
 
[5月16日更新]

兵庫県の感染者数を5月16日までのデータで解析しました。図0-1は,4月25日記載の図3に相当する,更新した解析結果を表しています。
 
第4波のプロファイルのピークは4月24日で前回と変わらず,環境収容力は21,500名,基本再生産数相当値は1.65です。図1に破線で示した"第4波5/9"とほぼ同じプロファイルとなっています。ただし,この間の"日別ave"感染者数が多めなので,この先の解析では基本再生産数相当値がやや小さくなる(プロファイルの幅が広がる)でしょう。
 
図0-1. 兵庫県の感染者数と最適化による計算値(5月16日) [図をクリックすると拡大]
 
[5月9日更新]

兵庫県の感染者数を5月9日までのデータで解析しました。図1は,4月25日記載の図3に相当する,更新した解析結果を表しています。
 
第4波のプロファイルのピークは4月24日と得られ,環境収容力は21,600名,基本再生産数相当値は1.65です。既にピークに達しており,2週間を経過しようとしており,パラメータの確度は高くなっています。
 
"日別ave"は連休の影響を考慮して算出した7日間移動平均です。黒い破線は4月20日解析のプロファイルです。隣接の大阪府と連動してピークが早まったようです。新たな感染の形態が現れなければ,今回の解析のプロファイルで経過すると思われ,減少が続くものと思われます。なお個々のプロファイルは変曲点を挟んで図では左右対称なので,今後の感染者数の減少は増加を時間軸の逆にたどります。
 
図1. 兵庫県の感染者数と最適化による計算値(5月9日) [図をクリックすると拡大]
 
更新は以上です。
 
[4月25日記載]
 
図2と図3に, 日別の感染者数(日別obs),その7日間移動平均値(日別ave),累計の計算値から得られる日別の感染者数の計算値(日別calc)をプロットしました。図2は3月末からの現在までの感染者数とその累計への最適化を示します。図3は第3波と第4波について,各プロファイルの日別calc,そして全期間の"再生産数"も図に示してあります。
 
図2. 兵庫県の感染者数と最適化: 第1波,第2波,第3波と第4波 [図をクリックすると拡大]
 
第3波Aは,環境収容力(そのプロファイル全体の感染者数)は5,230名,ピーク(変曲点)は11月30日,基本再生産数の相当値(1人の感染者が引き起こす新たな感染者の最大数の目安)は1.65でした。第3波Bは,環境収容力は9,670名,ピークは1月14日,基本再生産数の相当値は1.70でした。
 
第4波は単一のプロファイルで,環境収容力は29,400名,ピークは4月30日,基本再生産数相当値は1.6で,未だピークには達していません。第4波は第3波の約3倍の累計感染者数が見込まれます。
 
第4波の再生産率(基本再生産数相当値)の最大値は1.52と大きく,大きな値の期間が長かったので感染者数がとても大きくなりました。隣接する大阪府よりも11日程度の遅れで,大阪府と同様の感染者数の挙動を見せており,先行する大阪府のピーク(4月19日頃)の影響(相互の関連)を受けるならば,ピークが早めに到来し,減少のペースがやや早まるかもしれません。なお,ピークには未だ達していないことから,とりわけ,ピークを1週間以上は過ぎないと,感染者数などのパラメータの見積もりの精度は低いので,ご注意ください。ただし,最適化の状況が良好なので,確かさが高いと考えています。
 
図3. 兵庫県の感染者数と最適化による計算値(4月25日) [図をクリックすると拡大]
 
Data source: NHKが公表している「新型コロナウイルスデータ一覧」からの兵庫県の感染者数です。https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/data-widget/
 
図3の"再生産率"は"実効再生産数"に相当する値で,1よりも大きければ大きいほど感染は拡大し,1ならばその状態が継続,1よりも小さければ小さいほど収束に向かう傾向が大きくなります。1を切る時点がピーク(変曲点)です。
 
累積の感染者数(累計obs)について最小二乗法により3つの関数プロファイルを最適化しました。図4は,各プロファイルからの日別感染者数の計算値(第3波のD f3A calc,第3波の主要な分がD f3B calc,第4波がD f4 calc)と,これらを合成した計算値(日別calc)を示します。感染者数の累計値(累計obs')に計算値を最適化した結果(累計calc')は図4に示してあります(最新の累計感染者数で除して最大値が1となるように規格化した値です)。
 
図4. 大阪府の感染者数プロファイルの最適化の詳細 [クリックで拡大]
 

"τ×増加率2"は内的自然増加率の理論的な変化を表し,実際のデータから"τ×平均2"が,最適化で得られるτ×増加率をよく追随していれば,解析モデルと実際のデータの一致が良好であることを示します。第4波は,これらの合致がとてもよく,感染の形態(変異株の構成が単一,など)が対象の期間にわたって一様であることを示唆します。これらの値が初期の半分を過ぎる時点が変曲点ですが,まだ日別感染者数のピークには達していません。
 
図の見方などについては,COVID-19 感染者数プロファイルの計算モデルと見方"をご覧ください。

COVID-19 東京都の感染者数プロファイルの解析 [2021年5月10日,16日,29日更新]

COVID-19 東京都の感染者数プロファイルの解析 [2021年5月10日,16日,29日更新]

Profile analyses of COVID-19 affected numbers in Tokyo [May 10th, 16th, and 29th updated, 2021]

 
東京都が本日2021年5月10日に発表した確定日別の感染者数を用いて,感染者数のプロファイルを解析しました。
 
[5月29日更新]
 
5月29日発表の確定日別の感染者数での更新です。図0-1が図3(旧図1)に,図0-2が図3(旧図2)に相当する解析結果です。第4波プロファイルの変曲点(ピーク)の日付が5月3日と変わりませんが,プロファイルの幅が後方に少し広くなり,感染者数の減少のペースが低下しました。
 
0-1. 東京都が5月16日発表の確定日別データ(5月28日まで)に基づく [図をクリックすると拡大]
 
図0-1の黒い破線の"第4波5/17"は,5月17日時点の解析で得た第4波のプロファイル("第3波D"と"第4波"の和)です。現在のプロファイルは,ピーク(和のピークは5月2日)の後(最近側)で"第4波5/17"よりも大きめになって,幅が広がっています。また,26日頃から"日別ave"が高めになっています。これらもあって,感染者数の減少のペースが低下しています。"日別ave"の高めはまだプロファイルには少ししか反映されていませんが,新たなプロファイルの始まりではないか,気になるところです。

第4波のプロファイルの環境収容力(全期間の感染者数)は49,200名,基本再生産数相当値(R0)は1.46,変曲点(ピーク)は確定日ベースで5月3日です。幅の広がりは,小さくなったR0にも表れています。第4波の感染者数として,第3波Dの半数を加算した時には,全期間の感染者数は59,800名となり,前回の47,300名よりも確かに増えています。
 
図0-2. 東京都の感染者数プロファイルの最適化の詳細(5月29日) [クリックで拡大]
 
図0-2の"τ×平均"と"τ×増加率"を見ると,既に日別感染者数のピークを越えてから26日も経過し,プロファイルの外形と減少の傾向は明瞭です。ただし,最近の報告値からの"τ×平均"の値が,理論値の"τ×増加率"よりも大きめになっていることが判ります。[更新は以上]
 
[5月16日更新]
 
5月16日発表の確定日別の感染者数での更新です。図1が図3(旧図1)に,図2が図3(旧図2)に相当する解析結果です。第4波プロファイルの変曲点(ピーク)の日付が5月3日と,およそ2日間だけ遅くなった程度で,特徴には大きな変更はありません。
 
1. 東京都が5月16日発表の確定日別データ(5月15日まで)に基づく [図をクリックすると拡大]
 
第4波のプロファイルの環境収容力(全期間の感染者数)は33,000名,基本再生産数相当値(R0)は1.62,変曲点(ピーク)は確定日ベースで5月3日となりました。 
 
R0が少し小さくなって環境収容力が微増し,プロファイルの幅がピークの後方にやや広がりました。これは前回の時点では大型連休とその後の週末の影響が未だ解消していなかったためで,データへの影響は15日までも及んでいました。日別obsとプロファイルの対応が改善されているのが図にも明瞭に観ることができます。第4波の感染者数として,第3波Dの半数を加算した時には,全期間の感染者数は47,300名となり,前回の42,200名よりは増えていますが,第3波Bの52,200名よりは少ない数です。
 
図2. 東京都の感染者数プロファイルの最適化の詳細(5月16日) [クリックで拡大]

"τ×平均"と"τ×増加率"の値が初期の半分を過ぎる時点が変曲点です。既に日別感染者数のピークを越えてから10日以上経過し,プロファイルの外形と減少の傾向は明瞭になっています。なお,これらカーブの初期の値に1を加えると基本再生産数に相当する値に,カーブの値が半分になる点が実効再生産数1に相当します。
 
兵庫県,大阪府に続いて東京都も第4波にピークを越え,変異ウイルスの影響がずーっと危惧されていましたが,これら都府県の経過はある意味で勇気づけられます。これらのピークの時期は緊急事態宣言が効果を表すと期待される時期の前です。実際に感染が惹起された時期はピークの1週間以上も前ですから,感染は行政の対応以前に峠を越えていたことになります。
 
再生産率の低下が第3波Bよりは緩やかなので,第4波はまだまだ続きます。[更新は以上です]
 
[5月10日]
 
前回のブログ(3月3日更新)の"東京都の感染者数プロファイルの解析"では,第3波を3つのプロファイルA,BとCで表しました。第3波Bが年末年始に大きなピークとして現れた第3波の主要なプロファイルです。そのピークの最大の確定日別の感染者数は1月6日の2,600名で,プロファイルの環境収容力(全期間の感染者数)は52,170名(Aと合計すると71,850名)で,基本再生産数相当値は1.83,変曲点(ピーク)は確定日ベースで1月9日でした。
 
その後の2月下旬以降は,感染者数は穏やかな増加をたどり,4月に入って,変異株の増加を反映したと思われる,増加数の増加がやや大きくなりました。本日の解析では,小さかった第3波Cに続く長期の第3波Dと,新たな第4波を反映する2つのプロファイルを追加しました。第3波Dは第3波Bとともに現れ,3月20日頃にピークを示すものの,長々と続いているプロファイルです。第4波のプロファイルは本解析では4月30日にピークが得られました。なお,本ブログの日付は確定日ベースで,報道発表データよりは概ね1日早くなります(1日差し引く)。なお,実効再生産数は感染が生じた日が基準なので,"再生産率"を実効再生産数に対応させる際は日付から7日を差し引いてグラフをご覧ください。
 
図3は,日別の感染者数(日別obs),その7日間移動平均値(日別ave),本ブログの解析による日別の感染者数の計算値(日別calc),そして"再生産率"を挙げます。"再生産率"は"実効再生産数"に相当する値で,1よりも大きければ大きいほど感染は拡大し,1でピーク,1よりも小さければ小さいほど収束に向かう傾向が大きくなります。 
 
今回の解析では,年末年始と5月の大型連休の報告される感染者数の減少,その直後の大きな増加が見られたことから,連休の影響を少なくするため,減少分に増加分を充当してします。減少分と増加分は解析したプロファイルの累計計算値からの偏差を算出し,日々の累計データに加算と減算を配分して行いました(最終の累計値は変更しません)。こうして補正した累計データから日別aveを計算し,図にプロットしています。年末年始については減少分の0.947が増加分で補填され,大型連休については0.996が補填されていることから,減少分のほぼすべてがその後の増加分に含まれていたことになります。また,日別aveと日別calcの一致が著しく改善されています。なお,本ブログの解析での精密化は,累計感染者数に対して計算値を最小二乗法で精密化していることから,このような補正は得られるパラメータへは僅かな影響しか及ぼしていません。
 
再生産率は,日別の感染者数が最小となった2月26日から1を上回りはじめ,第4波となりました。3月28日の1.15までゆっくりと増加し,その後はやや増加が大きくなりました。4月12日には最大値1.24まで上昇した後,減少に転じて,29日には1を切りました。現在は0.75となっていて,今後も緩やかなペースでの減少が見込まれます。なお,2回目の緊急事態宣言が解除となったのは3月21日なので,緊急事態宣言中にも関わらず第4波が発生し,進行したと言えます。

3. 東京都が5月10日発表の確定日別データ(5月9日まで)に基づく [図をクリックすると拡大]

第4波のプロファイルは,基本再生産数相当値(R0)が1.67,環境収容力(感染が収束するまでの全期間の感染者数)が約27,600名,変曲点が4月30日と得られました。東京都の緊急事態宣言の実施は4月25日からでしたので,これまでのデータのほぼすべてにその効果は表れていないもとと思われます。とくに,感染者数のピークの4月30日ならば,実際に感染が生じたピークの日は4月23日頃と考えられ,したがって緊急事態宣言は感染にピークには全く影響を与えなかったと考えられます。実際の感染,感染者数のピークに遅れて緊急事態宣言が発出されるという事態は,第1波と第3波と全く同じ状況です。
 
第3波Dのプロファイルは,R0が1.26と小さく,非常になめらかです。顕在化してくるのは1月終わりで,3月20日が変曲点,5月20日頃まは大きな感染者数の日々が続きます。そのため基本再生産数は29,100と大きく,第4波よりも大きい値です。ただ,4月7日以降は第4波のプロファイルの寄与が大きくなり,この状況は5月いっぱいは続きます。第4波の感染者数として,第3波Dの半数を加算した時には,全期間の感染者数は42,200名となり,第3波Bよりも少し少な目になります(5月16日訂正)。

図4に東京都の感染者数プロファイルの詳細を示します。第3波のプロファイルB(日別感染者数はD f3B calc),プロファイルC(D f3C calc),プロファイルD(D f3D calc),第4波のプロファイル(D f4 calc)と,これまでのすべてのプロファイルを合成した計算値(日別calc)を示しています。感染者数の累計値(累計obs')に計算値を最適化した結果(累計calc')も図4に示してあります(最新の累計感染者数で除して最大値が1となるように規格化した値です)。

図4. 東京都の感染者数プロファイルの最適化の詳細 [クリックで拡大]

第4波についての"τ×平均"と"τ×増加率"の2つの指標もプロットしてあります。"τ×増加率"は内的自然増加率の理論的な変化を表し,実際のデータからの"τ×平均"が,最適化で得られるτ×増加率をよく追随していれば,解析モデルと実際のデータの一致が良好であることを意味します。第4波プロファイルは,これらの合致が良好で,感染の形態(変異株の構成が単一,など)が対象の期間にわたって一様であることを示唆します。ただし,第3波Dが同時期に存在し,次第に第4波のプロファイルが多く占めてきました。"τ×平均"と"τ×増加率"の値が初期の半分を過ぎる時点が変曲点なので,既に日別感染者数のピークは過ぎていることになります。

図の見方は,"COVID-19 感染者数プロファイルの計算モデルと見方"をご参考ください。